聖書の「天地創造(てんちそうぞう)」という言葉をご存知でしょうか?…
「天地創造」とは、ユダヤ教のヘブライ語聖書、キリスト教の旧約聖書「創世記」における世界の創造のことを指します。
ここでは聖書の「天地創造」を解説しましょう。
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聖書の「天地創造」を解説する
「旧約聖書」は、ユダヤ教とキリスト教の聖典(宗教が公式に認めた書物)とされています。
しかし、その呼称は「新約聖書」も正典とするキリスト教の立場からのものでしかありません。
ユダヤ教においては「旧約聖書」が唯一の「聖書」です。
ですので、キリスト教徒でない限りは「ユダヤ教聖書」もしくは「ヘブライ語聖書」と呼ぶ方が正しいのでしょう。
その内容は、古代イスラエルにくらしたユダヤ人の思想や活動のすべてを網羅するほど多岐にわたっています。
冒頭は「創世記」…
神の天地創造からはじまります。
1日目:神は光をつくり、昼と夜ができた
2日目:神は空をつくった
3日目:神は大地と海をつくり、植物が芽生えた
4日目:神は昼に太陽を、夜に月と星をつくった
5日目:神は海に魚を、空に鳥をつくった
6日目:神は大地に家畜と獣を、そして神に似せた人をつくった
7日目:神は休んだ
この7日目こそが「安息日(あんそくび)」のいわれでなのです。
安息日とは、ユダヤ教において、何もしてはならないと定められた日のことなのです。
ですので、日曜日は休みなのか…
と早合点してはいけません。
カレンダーを見てもわかるように、一般に週の7日目は土曜日です。
イエスは金曜日に十字架にかけられ、安息日の土曜日をはさんで日曜日に復活したとされます。
つまり日曜日が「新しい創造の日」となったのです。
そこで、キリスト教では、日曜日を聖なる日とし、イエスの復活を祝うことになっているのです。
また年代推定の歴史としては、旧約聖書学では、創世記の記述内容としての「天地創造が起こった年代」は果たしていつだったのかについての推定が繰り返されてきました。
ただし前提として、批評的な旧約聖書学では、天地創造物語は信仰書であり、信じている内容を記述しているという事は、批評的な全ての学者が認めており、もはや「実際に・事実として、いつ起こったことか、どうか」は、研究・議論されていません。
ただし、「当時の人々がいつ起こったと考えていたのか?それはどういう信仰・根拠だったのか?」などは研究されています。
正教会では西暦で言うところの紀元前5508年のことだとしており、これを元年とした「世界創造紀元」を用いていました。
1654年に、英国国教会のアイルランド大主教ジェームズ・アッシャーとケンブリッジ大学副総長ジョン・ライトフット(英語版)が聖書の記述から逆算し、天地創造は西暦の紀元前4004年10月18日〜24日にかけて起こり、アダム創造は紀元前4004年10月23日午前9時と算出し、長らくキリスト教圏ではこの年代が信じられてきました(旧約聖書のモーセ五書に登場する族長全員の寿命を加算して算出したもの)。
その他にも天地創造の年代には諸説あるとされています。
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