例えば誰かとペアを組んで一つの仕事をする場合、相手の能力が低いことにイライラしたりはしませんか?…
デキの悪い後輩や部下を持って「なんで、こんなこともできないんだ!」と怒鳴ってしまうことはありませんか?…
これもよくある仕事の悩みです。
一人っきりで仕事をしている人はまれですから、結局他人との能力差に悩まされるわけです。
能力の低い人は、同じ作業をするにも人一倍時間がかかるし、「ここはどうすればいいんですか?」、「このやり方を教えてください」などと、しょっちゅう声をかけてきます。
その都度あなたは自分の仕事を中断して教えなければなりません。
イライラが溜まって爆発する人もいるでしょう。
実際に自分の職場を想像してみてください…
あなたの邪魔ばかりする人、足を引っ張ってばかりの人の顔が一つや二つ思い浮かぶのではないでしょうか。
しかし、ここが考えどころです。
能力の低い人や後輩や部下に対してイライラする気持ちはわかります。
ですが、ちょっと視点を変えてみると、この瞬間こそ、まさに「人の役に立てる場面」ではないでしょうか。
「仕事とは人の役に立つことをする」という大前提を思い出してください。
わからない人がいれば教えてあげる…
困っている人がいたら助けてあげる…
これこそ仕事を楽しみ、喜びを感じる王道パターンではないでしょうか。
「仕事がつまらない」、「周囲にロクな人材がいない」と文句をいう人ほど、自分の都合や希望を周囲に求めるばかりで「人の役に立つ」という大前提を忘れています。
あるいは、「人の役に立ちたい」と口ではいいながら、本当は「自分の好きなやり方で人の役に立ちたい」とだけ考えているわけです。
結局、それも自分本位で働いているに過ぎません。
「アイツのせいで私の仕事が思うように進まない」と愚痴をこぼすのも、裏を返せば「私は誰にも邪魔されず、自分の思うように仕事を進めたいの!」と、大声で自分のわがままぶりを発表しているようなものです。
その発想は根本的に違います。
もともと仕事をするからには「どうしたら人の役に立つのか?」、「周囲(社会)はあなたに何を求めているのか?」を考え、行動するのが当たり前です。
あなたがやりたいことを(あるいは、やりたいように)するのではなく、「人や社会がやって欲しいと思うこと」をやる…
これが仕事です。
その目的が達成されたとき、きっとあなたは「人の役に立てた」、「感謝された」、「喜んでもらえた」という満足感が得られるのです。
まさにそれが仕事の楽しみです。
周囲にあれこれ文句をいうのは、結局のところ「仕事の本質」がわかっていない証拠なのです。
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