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キリスト教が日本に伝来したのは奈良時代?!

日本にはじめてキリスト教が伝来したのは、16世紀のことだとされています。
歴史の教科書的にいえば、1549年にイエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルが来日し、キリスト教を広めたというのが一般的に認知されている史実です。

しかし、それよりも千年近く前の飛鳥時代…
少なくとも800年以上前の奈良時代には、すでに日本にキリスト教が入ってきていたという説があるのはご存知でしょうか?

その説を紹介するためには、まずはキリスト教の異端であるネストリウス派の説明をしなければなりません。
ネストリウス派とは、5世紀ごろのシリアに生まれたネストリウスという大司教が作ったキリスト教の分派のことです。
この宗派は、「イエスの神性と人性は区別されるべきだ」という独自の理論を唱えたことで、正統教会から異端とされていました。

オーソドックスな信仰においては、神とイエスは単一の本性をもっているとされているため(つまり、イエスは人であると同時に神であり、その区別はできない)、ネストリウス派の主張は多くの信者にとって冒涜的なものだったのです。

異端として激しい弾圧を受けたネストリウス派は、まだキリスト教が浸透していなかった東方世界に活路を求め、中央アジア、インド、モンゴル、さらに中国へと進出…
特に中国では7世紀初頭に伝来して以降、以後300年間にわたり景教と呼ばれ非常に盛んになりました。

そして、日本はこの時期、遣唐使などを送ることで積極的に中国の文化を導入しており、それに伴いキリスト教(ネストリウス派)が日本に入ってきていた可能性があるのです。

日本にネストリウス派が入ってきていたというのは、可能性だけの話ではなく、それなりの証拠もあります。
その鍵となるのは、今や実在していたかも疑わしいと言われる「聖徳太子」なのです。

6世紀後半から7世紀前半、飛鳥時代の皇族であり政治家であった聖徳太子の本名は厩戸といいます。
厩戸とは馬小屋の意味なのです。

この名前の由来に関しては母方の実家である蘇我馬子(そがのうまこ)の家で生まれたからとか、生まれた土地が厩戸(うまやど)という地名だったからなど諸説あるのですが、馬小屋の前で生まれたからだという伝説も存在しています。

これは、家畜小屋で生まれたとされるイエス誕生時の逸話とそっくりではないでしょうか。
さらには、聖徳太子の母は救世観音によって太子を身ごもったという伝説もあります。

これも、マリアが聖霊によってイエスを身ごもったという伝説とそっくり…
つまり、聖徳太子の特別さを強調するために、イエスの伝説が流用れた可能性が高いのです。

もちろん、これが後世の創作であることはほぼ間違いないでしょう。
聖徳太子の存命時にネストリウス派が日本に入ってきていた可能性もゼロではありませんが、中国に正式にネストリウス派が伝わったのは635年のことで、聖徳太子はそれより前の622年に没しているとされています。

けれども、聖徳太子の記録のほとんどは、8世紀奈良時代に成立した「日本書紀」に拠っています。
遅くともこの時点では、ネストリウス派経由でキリスト教の福音書が日本に入ってきており、聖徳太子伝説の創作に寄与したのではないでしょうか。



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