あなたは無意識のうちに物事を決めつけたりすることはありませんか?
例えば、電車の中で大声で話している人を見て、あれは絶対大阪の人だな、とか、どこどこの国の人はみんな基本的にマナーがなってない、とか。
そう言う傾向にありがち、と言う裏付けがあるかもしれませんが、全員が全員そうとは限りません。
そのような行為は知らず知らずの間に、差別や偏見につながっているかもしれません。
より詳しく見ていきましょう。
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差別と偏見につながる恐れがある「決めつけ」とは?
一つの集団や組織に属する人々を、一つのレッテルでくくってしまうことがありませんか。
たとえば「ああ、◯◯大の△△学部出身なら、営業向きだな」とか、「××県の人は、お金にうるさいんだ」とか、「⚫︎⚫︎座生まれの人は、異性に惚れっぽい」などというようなくくり方を、誰かを判断する材料に使うことです。
けれど実際のところ、同じ大学で同じ学部の出身者が、みな営業向きなどということはありえませんし、一つの県の県民性で個人の金銭感覚まではかることはムリがあります。
もちろん、特定の月に生まれた人の恋愛観が同じ、ということもありえないでしょう。
けれど、私たちはしばしば、このような無茶なくくり方で、納得しようとすることがあります。
このように、一つの属性の人々の特徴を「こうだ」とくくって決めつけてしまうことをステレオタイプといいます。
ステレオタイプは、一つの集団を単純化して把握してしまいたい、という無意識の心理的背景から行われています。
複雑な人間関係をわかりやすくしたい、という気持ちの現れなのです。
けれど、これが過ぎると、差別や偏見を生みだしてしまうこともあります。
たとえば、ヒットラー政権時代にユダヤ人が激しい迫害に遭ったのも、ステレオタイプ的な背景が原因でしょう。
こうした、社会全体で、ある集団に対して行う差別的な決めつけを、社会的スティグマといいます。
スティグマとは、昔ギリシャで奴隷の体に押した烙印のこと。
社会的スティグマは、非常に危険な社会的排斥につながることもあります。
「⚫︎⚫︎座生まれの人は、異性に惚れっぽい」など一つの話題として、話をするのはいいですが、もし自分自身が何かを決めつける傾向にあるな、という方は、ぜひ意識して注意してみてください。
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