最近、神社に行くことはありましたか?
もし時間があれば行ってみてください。
日常とは違う空間に気持ちが落ち着いたり、心が晴れ晴れするような気持ちになるかもしれませんから。
また神社にはたくさんの木が植えられていますよね?
あまり神社に行っても、この木をしっかりと見る機会はあまりないかもしれません。
そこで今回は、神社の「杉の木」に関して、お話したいと思います。
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神社にはなぜ「杉の木」が植えられることが多いのか?
神社はたいてい木々に囲まれています。
鎮守の森に一歩足を踏み入れると、どことなくおごそかな気持ちになるのは、そこが自然の生命力が宿る神聖な空間だからです。
上を見上げてみると、背が高くスラっとした杉の木が多いと感じませんか?…
そうです。
神社には高く堂々とした杉の木があります。
それが神木として信仰の対象になっていることも珍しくはありません。
では、なぜ神社には杉の木が多いのでしょうか?…
最初に日本に神が降臨した九州の高千穂地方では、神々の住む高天原から神が地上界へ降り立つとき、杉の木を伝ってくるという言い伝えがあります。
杉の木を利用して、神様は天上界と地上界を行き来しているのです。
つまり、杉の木がなければ、神様は地上に降臨することができません。
神社にある杉の木は、それぐらい大切な存在であるということなのです。
高千穂には、伝統文化の中で、神様が杉をつたって降臨する姿を描いて舞い踊る「杉登り」という神楽(かぐら)があるそうです。
また、杉の木は神様のひげであるという言い伝えもあります。
天照大神の弟である素戔鳴尊(すさのおのみこと)が、「木がなければ、船も作れないだろう。」といって、人々が朝鮮半島と往来できるよう、自らのひげを抜いて植えられました。
それが杉の木になったといわれているのです。
そう考えてみると、神社の高い杉の木が、よりいっそう尊いものに思えてきませんか?
杉の木が、天と地を結ぶ玄関であったなんて…
神のひげから杉の木が生まれたという伝説は、山や森、そしてそこから得られる恵みを大切にすることを説いています。
先人たちは、鎮守の森に躍動する自然を表現することによって自然と調和して暮らしていくことがいかに重要なことか、私たちに教えてくれているのかもしれませんね。
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