目次
2018年(平成30年)の今年の宮中歌会始(歌会始の儀)、お題は「語」だということはご存知でしたでしょうか?
ちなみに昨年は「野」でした。
すでに2018年(平成30年)分の募集は、昨年の2017年(平成29年)9月30日をもって終了していますが、「語感」「物語」のような熟語や、「語る」「語らふ」といった訓読でも差し支えないそうです。
この点は、昨年の「野」も「野火(のび)」や「視野(しや)」なども採用されていました。
Sponsored Links
宮中歌会始とは?
さて、そもそも「宮中歌会始(きゅうちゅううたかいはじめ)」とはどういったものなのでしょうか?…
「宮中歌会始」とはその名が示す通り、宮中(皇居の中)で和歌(短歌)を披露し合う「歌会(うたかい)」のことです。
元々は、上代にて皇族・貴族等が集い和歌(短歌)を披露しあう「歌会」で、一年の始めに行う伝統儀式のことを指します。
また、宮中歌会始の歴史も古く、鎌倉自ダウの中期には宮中で「内裏御会始」という歌会が行われたと記録があります。
そして1947年(昭和22年)からは、国民からも和歌を募集するようになり、一般の国民も参加できる文化行事となっています。
応募により選出された「選歌」の詠進者は、皇居に招聘(しょうへい)されて、宮殿松の間にで詠進歌によって、披講(ひこう)されることがあります。
またその他でも官報や新聞などに、掲載されることがあります。
Sponsored Links
過去の宮中歌会始(歌会始の儀)
2017年の宮中歌会始(歌会始の儀)
昨年2017年に天皇、皇后両陛下、皇太子様、皇太子妃雅子様の歌をご紹介しましょう。
天皇陛下
邯鄲(かんたん)の鳴く音(ね)聞かむと那須の野に集(つど)ひし夜(よる)をなつかしみ思ふ
皇后陛下
土筆(つくし)摘み野蒜(のびる)を引きてさながらに野にあるごとくここに住み来(こ)し
皇太子様
岩かげにしたたり落つる山の水大河となりて野を流れゆく
皇太子妃雅子様
那須の野を親子三人(みたり)で歩みつつ吾子(あこ)に教(をし)ふる秋の花の名
2016年の宮中歌会始(歌会始の儀)
一昨年2016年に天皇、皇后両陛下、皇太子様、皇太子妃雅子様の歌をご紹介しましょう。
天皇陛下
戦ひにあまたの人の失せしとふ島緑にて海に横たふ
皇后陛下
夕茜に入りゆく一機若き日の吾がごとく行く旅人やある
皇太子様
スペインの小さき町に響きたる人々の唱ふ復興の歌
皇太子妃雅子様
ふるさとの復興願ひて語りあふ若人たちのまなざしは澄む
今年のお題は「語」ということで、天皇、皇后両陛下を始めとして、皇族の方々がどのような歌を披露されるのか楽しみですね。
間もなく宮中歌会始(歌会始の儀)の時期がやって来ますので、気になってご紹介させて頂きました。
この記事へのコメントはありません。