秋田県の記号として用いられるほどの知名度を持つ「なまばげ」…
この「なまばげ」は、秋田県の男鹿市(おがし)と三種町(みたねちょう)、潟上市(かたがみし)の一部で大晦日に行われる伝統的な行事です。
よく知られているのは、ミノをまとい、鬼の面をつけ、出刃包丁を持ったなまはげが、「悪い子はいねが!」、「泣ぐ子はいねがー」と子供を怖がらせる場面です。
なまはげに出会うと悪をいさめ、吉をもたらすとされており、めでたい行事のはずでした。
ところが、最近はなまはげがすたれつつあるというのです。
男鹿市によると一四八ある町内会のうち、七一の町内会がもうなまはげの行事を行っていないとか…
それはどうしたわけでしょう?
報道でよく見るなまはげは、子供をおどかしているシーンばかりなので、一般の人にはあまり知られてい主せんが、なまはげは地域の家を一軒一軒練り歩いています。
なまはげの訪問を受けた家では、お膳を出して料理と酒を振る舞わなけれぱなりません。
高齢化が進んだ家では、そうしたもてなしを面倒と感じることもあるようです。
また、なまはげは行儀よく土間でワラ靴を脱いだりしません。
土足のまま、ズカズカと上がり込んできます。
そして、身にまとったミノからもワラがこぼれ落ち、なまはげが帰ったあとは、さながら土砂災害にあったように汚れてしまうといいます。
こうした汚れの片付けもかなりの負担となります。
さらに、もう一つ深刻な問題が…
なまはげに扮するのは未婚の男性ですが少子化の影響で若い男性が極端に少なくなっているのです。
また、東京などの都会に出てしまうことも多く、なまはげのなり手がいなくなってしまったという問題に直面しています。
なまはげは古くから続く、有名な伝統行事です。
なんとか存続してもらいたいとこるなのですが…
この記事へのコメントはありません。