「言い間違い」は誰にだってあります…
ちょっとした言葉の違いに、後で言おうとしていたことを先に言ってしまったり…
単純なミスだと思っている人も多いかと思います。
しかし、実は心理学においては、無意識の「言い間違い」こそその人の本音だとされていたりするのです…
今回はそんな無意識の「言い間違い」に関して、お話したいと思います。
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心理学では無意識の「言い間違い」こそ本音だとされている?!
誰にでも言い間違いはあるものです。
「私の記憶がたしかなら…」というつもりが、「私の気がたしかなら」といってしまったり、「彼なら、気分が悪いといって帰ったよ」というつもりが「彼は機嫌が悪い、といって帰ったよ」といってしまったり…
みなさんもこのような言い間違いをしてことはあるのではないでしょうか。
こういう言い間違いは、たいていは笑い話で終わるものですが、精神分析の創始者フロイトは、こんな言い間違いをまじめに研究しました。
フロイトは、こうした言い間違い、聞き間違い、書き間違い、読み間違いを「錯誤行為(さくごこうい)」と名づけ、そこには無意識の意図が働いていると考えたのです。
つまり、言い間違いには、知らず知らずのうちに本心が出ている…
というのです。
先の例でいえば、「きぶん」と「きげん」は一字違いです。
そのため単純にうっかり間違えただけで、深い意味はない…
と普通はそう考えるでしょう。
しかし、それなら「気分」の代わりに「鬼門」でも「既婚」でも「麒麟(きりん)」でも、何でもいいではないのか?…
なぜ、よりによって「機嫌が悪い」といってしまったのか?…
そこには、きっと彼は実際に機嫌が悪かったという事実が頭にあったので、無意識のうちに言い間違いという形でそれが出てしまうのだとフロイトは考えたのです。
彼は、代表的な著作「精神分析入門」でも、この「錯誤行為」を冒頭で取り上げています。
ただ、フロイトや深層心理学を知らなくても、言い間違いに本心があらわれるというのは、これまでの経験からも察せられるところでしょう。
部長は欠席だから、記録から抹殺(←抹消)しておいてください」
こんな言い間違いをすれば、誰だって「あいつ…ひょっとして余程のうらみが部長にあるに違いない」と勘ぐるはずです。
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