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儒教とは何か?…儒教の歴史と教えを改めて見直す

儒教(じゅきょう)をご存知でしょうか?

儒教(じゅきょう)とは、孔子を始祖とする思考・信仰の体系のことです。
今なお、学問的側面から大きな影響力を持つ孔子の教えとはどのようなものだったのでしょうか。

儒教とは何か?…
儒教の歴史と教えを改めて見返してみましょう。



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儒教の歴史


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儒教とは古代中国で成立した、孔子の思想を信奉する宗教です。
紀元前二世紀中頃、漢王室の武帝によって儒学が中国の国学として公認されて以来、1911年の辛亥革命で清王朝が倒されるまでの二千年にわたって、公的に中国国民の生活を思想面で支配してきました。

しかし、今日の中国では儒教の宗教的立場は失われ、宗教としての儒教は台湾・韓国などにおいて継承されています。
儒教の開祖・孔子(紀元前551年~479)。(ただし、生年については552年という説もある)は、名を丘、字を仲尼といい、魯国(現在の山東省曲阜県)に生まれました。

祖先は公族という由緒ある家柄でしたが、幼年期に両親を失い、貧困生活に耐え、成長して魯で官職につき、のちに大司寇(刑罰および警察を司る大臣)にまで昇進しましたが、56歳で官界を去ります。
その後、13年間諸国を遊学し、郷里にもどって弟子保育に専念します。

この時の教えが、後に門下生によってまとめられ、今日に伝えられているのです。
孔子が弟子を薰育した教育方針は、「論語」に「述べて作らず(創作せず)」と語られているように、先達が残した業績を正しく継承し、それに新しい息吹きを吹き込むことにありました。

その先人の遺産が、徳目(人としての道)としての「仁(慈愛)」であり、徳治(徳をもって天下を治める)としては孔子が理想とした古代 堯舜の治世であったのです。
孔子の教えは、孔子自身の文であり思想であるといわれる「六経(詩、書、易、礼、楽、春秋」に示されているとされています。

しかし一方では、孔子の真の思想を伝えるのは、没後弟子によって編纂(編者は多くの説があり確定していない)された「論語」のみであるとの説も有力です。
孔子の教えを尊崇する人々は、最初「儒者」と呼ばれ、漢代に「道家、法家」などの学派(九流)が成立して、「儒家(孔子の学派の意味)」と称されるようになりました。

六朝時代以後、仏教、道教などにならって「儒教」と呼称されるようになったといわれています。
また、儒学とは、儒教の教学面を修得する学問をいいます。

「儒」の字義については定説がなく、一般には、単に孔子の教えを奉ずる者の名称として通用しています。
孔子には弟子が3000人、そのうち優秀な者が72人、さらに10哲がいたと伝えられています。

中でも最愛の弟子とされたのは、第一が親族の顔回、そして長男の鯉、子路などでしたが、これらの愛弟子は孔子帰国後、相次いで死去しています。
したがって、孔子の教統は曽子・子思(孔子の孫。鯉の子)・孟子と伝えられたとされています。

やがて武帝の時、国学としての権威が確立し、朱子(朱子学)によって『四書が制定され、王陽明(陽明学派)によって実践を重んずる知行合一が説かれるなどの展開を見せています。
日本では、江戸中期に朱子学が幕府に公認されました。



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儒教の教え


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孔子の教えは、『六経』に集約されているといわれます。
この『六経』は、『詩(殷王朝から春秋時代までの詩三百十一編を収録)』、『書(堯舜時代から春秋秦穆時代に至る政治史政教の採録)』、『易(周易ともいう。周代の易学の集大成)』、『礼(周末から秦・漢時代の礼儀に関する書。礼記)』、『楽(礼のうちの礼楽に関する篇。楽記)』、『春秋(魯の史書を年月・四季の順に整理した書)』からなっています。

このうち詩・書・易に経の名を付したのは、朱子以後のことです。
儒学の教学がこの『六経』の修得にあることはもちろんですが、孔子が最も重視したのは、『論語』によれば「仁」であることが明らかです。

「仁」の真意については、古来、広義、狭義の両面から多くの解釈がなされています。
『広辞苑』では

孔子が提唱した道徳観念。
もとづく自己抑制と他者への思いやり。
忠と恕の両面をもつ。
以来、儒家の道徳思想の中心に据えられ、宋学では仁を天道の発現とみなし、一切の諸徳を統べる主徳とした。

(中略)

近代、特に中国では、万人の平等を実現する相互的な倫理とみなされるようになった。

とあるように、「真の人間らしさの発現(人間としての徳と慈愛)」の実践を教示しています。
のちに、朱子によって「四書(『論語』・曽子の『大学』・子思の『中庸』・『孟子』)」が儒教の経典の一つに制定されると、『大学』に書かれた次の「八条目」が儒学の骨子を示す「修己治人(人としての徳を磨き、それを広くおよぼす)」、「克己復礼(己れの欲望に打ち勝ち、善なる本性を回復する)」の立場として重要視されるようになりました。

一、物の道理を究め、己れに光明を与える(格物)
二、真理の知識を発揮する(極知)
三、誠の心を確立する(誠意)
四、精神や心を正しくする(正心)
五、体を修練する(修身)
六、一家を正しく導く(膂家)
七、国を治める(治国)
八、世界を平和にする(平天下)

日本における儒教の歴史は、四世紀頃に帰化人が『論語』を導入したことにはじまり、聖徳太子の十七条憲法にも影響がおよんでいたとされます。
時代が下るに従って儒学は大きな足跡を記すようになり、官学の中心となった菅原・清原両家によって儒学教育の振興が図られました。

鎌倉時代に入ると、主として禅僧によって朱子学が用いられ、林羅山とその学派によって江戸幕府の学問の中心に位置するようになりました。
この流れに抵抗したのが、朱子学以外の儒者・荻生徂徠(古学派)や中江藤樹(陽明学)などでしたが、江戸中期の寛政二(1790)年、朱子学以外の儒学が幕府によって禁じられました。

「和魂洋才(佐久間象山)」という言葉が生まれた背景は儒学が中心で、洋学は単に技術の学とされたことによります。
そしてこの儒教の精神は、明治以後も国民の修身として用いられていました。



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