お釈迦様のお誕生日を祝う「花祭り」をご存知でしょうか?
別名で「灌仏会(かんぶつえ)」、「花会式(はなえしき)」、「仏生会(ぶっしょうえ)」などと呼ばれることもあります。
釈迦(ゴータマ・シッダッタ)が旧暦の4月8日に誕生したというした伝承に基づき、寺院によっても異なりますが、原則的に毎年4月8日は「花祭り」が行われます。
2018年4月8日は日曜日になります。
ここでは「花祭り」と、花祭りに欠かせない「甘茶」の由来に関してもご紹介したいと思います。
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花祭りと甘茶の由来を学ぶ
くり返しになりますが4月8日は「花祭り」…
お釈迦様のお誕生日を祝う日です。
お釈迦様が生まれたとき、天から九頭の龍が降りてきて、お釈迦様の頭から甘露(かんろ)を注いで産湯にしたという故事があります。
この伝説から寺院ではこの日、たくさんの花で飾った花御堂(はなみどう)にお釈迦様の誕生仏の像を置き、柄杓(ひしゃく)で甘茶をその頭上に注いでお祈りする「灌仏会(かんぶつえ)」が行われます。
誕生仏とは、お釈迦様が生まれた時の姿を模した像のことです。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)と唱えて、右手で天を、左手で地を指しているお姿です。
この誕生仏を花御堂に安置することから、「花祭り」と呼ばれています。
ここでいう「甘茶」とは、アマチャヅルを煎じた飲み物のことです。
この甘茶を飲むと健康で過ごせるといわれているため、持ち帰る人も多いようです。
また甘茶を目につけると目が良くなるともいわれています。
この他にも、甘茶で墨をすって字を書くと字が上手になるといわれています。
その墨で「千早振(ちはやふ)る卯月(うづき)八日の吉日よ、厠(かわら)の虫よ、上にあがるな」と書いてトイレの天井に貼ります…
あるいは「千早振る卯月八日の吉日よ、紙下げ虫を成敗(せいばい)ぞする」と書いて、トイレか台所にさかさまに貼ると、虫よけになるのと言われているのです。
ちなみに「紙下げ虫」とは、お便所にわくウジ虫のことです。
灌仏会は仏教の宗派に関係なく、どの寺院でも行なわれます。
お寺が経営している保育園や幼稚園では、園児たちも、お釈迦様に甘茶をかけます。
東京・浅草の浅草寺や文京区の護国寺など、花祭りの日に稚児(ちご)装束を着た子供たちがねり歩く「稚児行列」をするところもあります。
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