禅語の「莫妄想(まくもうぞう)」をご存知でしょうか?
唐代の禅僧・無業(むごう)禅師は誰に対しても、莫妄想「妄想(もうそう)すること莫(なか)れ」と唱えたと言います。
「妄想」は現実からかけ離れた空想や夢想をしたり、考えても仕方のないことをあれこれ思い悩むことを指します。
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禅語の莫妄想(まくもうぞう)とは?
病気になった人が、「本当に治るのだろうか?」と不安になったり、結婚式を間近に控えた女性が、「この人とちゃんとやっていけるかしら?」と思い悩んだりすること(「マリッジブルー」と呼ばれる)も妄想です。
修行僧が坐禅を組みながら「早く悟りの境地に近づきたい」と考えることも妄想です。
肉体や心の欲望、未来への不安や過去への執着など、私たちの心を曇らせる最大の原因が妄想なのです。
それをくよくよ考えるなというのが「莫妄想」というものです。
元寇(1274~1281)の危機にさらされていた鎌倉時代、執権・北条時宗は強大な元軍とどう戦えば良いか?と悩み、中国から招いていた無学祖元禅師(むがくそげんし)のもとを訪れました。
無学禅師は時宗に「莫妄想」と諭したといいます。
時宗はこの一言で決心を固め、今できる限りの防備に全力を尽くして、あとは天命を待つ心境にいたったといわれています。
結果はご存じのとおり、元軍は二度とも暴風雨に襲われ、壊滅状態になりました。
済んでしまったことは忘れましょう。
今できることに全力を尽くしましょう。
よりよい未来をつくるのは今の努力しかありません…
「莫妄想」というお話でした。
≪…「莫妄想」…≫で自然数を・・・
自然数は、[絵本]「もろはのつるぎ」で・・・
≪…禅語の莫妄想(まくもうぞう)とは?…≫を、数の言葉ヒフミヨ(1234)に【摂取不捨】の「南無阿弥陀仏」と唱えることを「ひふみよ」にすり替えてもできるかな?