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彼が突然、怒り出す…
些細なことで、彼といつも喧嘩になってしまう…
そんなことはありませんか?
なんであんなに短気なんだろう….、と思ってしまうかもしれません。
しかしひょっとすると、それは彼の愛情の裏返しなのかもしれません。
愛するからこそ彼が怒る…
そんな心理メカニズムに関して、ここではお話しましょう。
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彼が「怒る」心理メカニズムとは?
A子さんとB男さんは、人もうらやむ仲良しカップルでした。
A子さん本人も「私たちは誰よりもお互いを理解している」と、確信していました。
けれども2人はささいなことがきっかけで口論となり、別れてしまいました。
口論のきっかけは、B男さんの仕事のグチでした。
「会社のやり方が自分には合わない…」とこぼすB男さんを、A子さんは励ますつもりで、「しっかりしてよ。あなたが頑張らなくちゃ結婚だってできないのよ。」と叱咤したのです。
それを聞いたB男さんは「俺はキミのために仕事しているわけじゃない!」と激しく怒りました。
その後、2人の間には気まずい溝ができ、ほどなくして別れてしまったのです。
心理学者のアドラーは、身近な人に怒りが湧くのは「自分は正しいのに、相手が受け入れてくれない!」と感じるからだ…
と言っています。
名前:アルフレッド・アドラー
生年月日:1870年2月7日~1937年5月28日
出身:オーストリア
職業:精神科医、心理学者
備考:個人心理学(アドラー心理学)を創始
わかって欲しい人がわかってくれない…
手をさしのべてくれない…
というのは、「愛して欲しいのに愛してくれない」という悲しみに通じます。
それが怒りという形で噴出するのです。
はたからみればB男さんの態度は「あれほど仲良かったのに、そんなことで?」と腑に落ちないかもしれません。
けれど、彼はA子さんという一番の理解者に、自分を否定されたような気持ちになったのでしょう。
そして、その寂しさが決定的な怒りとなってしまったのです。
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彼の愛が「憎しみ」に変わるとき
上述したように、深く愛し合っている恋人同士が、突然激しい怒りをぶつけ合ったり、憎しみ合って結末を迎えることは、実は少なくありません。
なぜ?…と思うかもしれませんが、強く愛し合い惹かれ合っていたからこそ、ぶつかったときの衝撃も強くなり、激しい憎しみに変わるのです。
もちろん「嫌いになったわけじゃないけど、なんとなく冷めた」、「いつのまにか自然消滅した」という恋愛もたくさんあります。
これは、つき合っている頃からさほど気持ちの高揚はなかった恋愛の場合のようです。
「好き」という気持ちはだんだんと薄れていくと、「嫌い」ではなく「無関心」へと変化をたどります。
なんとなく疎遠になる2人というのは、こうした感情の経緯をたどっています。
それに比べ、深く激しい恋愛は感情が薄まっていくことはなかなかありません。
けれど、その強い感情がそのまま、正反対の感情に入れ替わることがあるのです。
すると深い愛情はまた、憎しみも深くなります。
このような、相反する2つの感情が突然入れ替わることを、心理学では「アンビバレンス(両面価値)」といいます。
つまりB男さんはA子さんを深く愛していたのです。
だからこそ、その気持ちが変化したときは、手もつけられないような激しい怒りと憎しみとなったのでしょう。
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