仕事をしていると、自分以外の人のクセや嫌なところばかり目について、自分のダメなところは棚に上げがちです。
まるで自分は全く問題がないかのように・・・。
他人のことよりまずは自分のこと!
また、仕事で成果を上げている人は、自分のことを常に客観的に把握し、自分の欠点が見つかったらその現実から逃げずに向き合っているものです。
あなたも今日から、他人ではなく、まずは自分自身の事を見つめ直して見ませんか。
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自分の性格や仕事スタイルの欠点を克服するいい方法ってあるの?
「佐藤さんって仕事できないクセに、自分のポジションに文句ばっかりいってるよねえ」「伊藤さんって本当は気が小さいのにカラ威張りするから、部下になめられるんだよなあ」「長谷川さんって自分じゃこなせるつもりで結局無理な仕事ばかり取ってくるから、周りが迷惑するんだよねえ」….。
職場で周囲の人を観察していると、こんなふうに他人の欠点がいろいろ見えてきます。
そして、ほぼすべての場合にいえるのが、本人がそれに気づいていないということです。
しかも親しい同僚が忠告してあげたとしても、耳が痛い話ほど本人はなかなか認めたがらないものです。
とまあこんな感じで他人を眺めるのはいいのだが、じゃああなた自身は自分をどれだけ客観的に評価できているでしょうか。
「やりたいのはわかるけど、クリエイティブより進行管理に向いてるんじゃない?」「本人は根気よくコツコツやってるつもりみたいだけど、結局ただ仕事が遅いだけなんだよなあ」「押しが強キャラで通してるけど、ハタから見ると無理してるのが見え見え」なんて評価を知らないうちに下されています。
考えたくもない話だが、冒頭の例でわかる通り、本人は気づいていないことが他人の目からはとてもよく見えています。
「他人に自分のことがわかるわけがない」と考えてしまいがちだが、現実はむしろその反対と思ったほうが良いでしょう。
他人が自分のあら探しをすれば、性格上の欠点などいくらでもあげられます。
それよりも肝心なのは、仕事にあたって自分のスタイル、手法、弱点をきちんと自己評価できているかいないかです。
セールストークは得意だと過信して顧客の前で空回りを演じてしまう。
商品知識が浅いのをハッタリでうまくフォローしているつもりが実は相手に見透かされている、あるいはまた才能の限界を自覚して早く見切りをつければいいのにそれができないなど、自己評価を誤ることから生じる問題は数えきれません。
反対に自分を客観的に見つめることで、自分に何が不足しているか、今何をすればいいのかが端的に浮かびあがってきます。
他人の評判など意に介さず、自分のペースで成果をあげる。
そんな人も現実には大勢います。
しかし実はこうした人ほど、自分の弱点や仕事のスタイルをしっかりと客観的に把握しているものです。
自分の長所を的確に見抜いて活用するのはもちろんだが、弱点を正確に自覚するだけでも極めて強力な武器になるのです。
意識せず自分の長所や短所を客観的に見極められる人も、実際は何の努力もしていないわけではありません。
そうした人たちはたいてい、自分に対する問いかけを無意識のうちにくり返しているものです。
自分に自信をもつことの裏返し、あるいはその保証や担保として、つねに自分を疑う気持ちをもち続ける。
「お前、本当にそれで大丈夫か?」「思い上がっていないか」「自分を過小評価していないか」。
あたかも、「もう一人の自分」がそばにいてこのように問いかけるような心理を維持しているのです。
できない人から できる人へ変身!
「自分を客観的に把握して欠点を直す」ためにはいくつか方法があります。
一番有効な方法は「自分を外から見つめてみる」ことです。
自分の映っているビデオを見て、容貌、姿勢、話し方のクセなど、気になるところがたくさんあって恥ずかしい思いをした人は多いでしょう。
しかも、他人の指摘より強烈に「直したい!」という気持ちが起こったでしょう。
そもそも映像や音声で見聞きする自分の姿はあらゆる点で想像と違っているものです。
「自分がイメージしている自分」と「他人から見た自分」が違うということは誰しも頭で多少は理解しているが、どれほどかけ離れているかという実感をもつのは非常にむずかしいのです。
さらに他人は自分がイメージする自分でなく、映像や音声に表れたほうの自分を見ています。
これを現実として冷静に受け入れることは想像以上にむずかしいことであり、ショックを伴います。
そうした体験が自分を客観的に見つめ直す格好のきっかけとなるのです。もちろん、オフィスにビデオカメラをもち込むことはできません。
しかし、それに近い方法を実践することはできます。
たとえば、ボイスレコーダーなどを使って打ち合わせや会議、電話での会話を録音しておくことはできるでしょう。
映像はないが、それでも強烈なインパクトがあります。
「理路整然と説明しているつもりだったけど、話が飛んでいることが多かった」とか「ゆっくりかみ砕いて話をしていたのに、意外に早口だった」などといったように、話し方のクセや話の運び方など、想像していた自分とは違う姿に気づかされるはずです。
自分の話し方を客観的に見つめることは、ビジネスにおいて非常に有効な反省材料になります。
たとえば、ビジネス文書の書き方、上司への報告のしかた、レポートの書き方などさまざまな応用ができるのです。もちろん、人によってはこうしたトレーニングに抵抗があるかもしれないません。
しかし、何のリスクもなしに理想の自分に変われる、という夢物語が現実にあり得るわけがありません。
真剣に生まれ変わりたいと思うなら、ドラスティックな手段ほど近道だということを肝に銘じておきましょう。しかもこのトレーニング、前述した「もう一人の自分」を明確にイメージする上で、重要な体験にもなるのです。
つまり、音声を聞いているときの自分が、疑問を投げかける「もう一人の自分」なのです。
このように実際に体験することは極めて具体的で実践的な方法になるのです。次の問題として浮上するのが、「もう一人の自分」はいったい何をどう問いかければいいのかという点です。
簡単に整理すると、まず自分が長所だと思っている部分はできるだけ疑って否定的に、反対に短所だと思っている部分は肯定的にとらえるのです。
もう一つ実践的な方法として、その質問項目を具体的に決めておくという方法もあるのです。
たとえば「報告は具体的だったか」「ちゃんと意思を主張できたか」「時間配分は適切だったか」など、自分の音声を確認するように一日の行動をこうして振り返る習慣を身につければ、頼りになる客観的な「もう一人の自分」が的確なアドバイスを下してくれるようになるでしょう。
自分の欠点を克服する方法
●何らかの形で仕事中の自分の音声を聞いてみましょう。
●「もう一人の自分」を設定して、つねに自問自答してみましょう。
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