何かを手に入れたい時、人に頼む時、どうにかしてこの人の心を動かしたいと思った時。
そんな時、どうするか。
説得するしかないんじゃないの?と思いますよね。
でも、人を動かす方法は、説得以外にもあるのです。
今回は、そんな説得以外の人の心を動かす方法を紹介します。
また、すごく良い活躍してくれる「美味しいもの」の心理学による効果とは?
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人の心を動かす心理学による「美味しいもの」の効果
説得以外の人を動かす方法とは・・・。
それは条件付けという手法をもとにしたものです。
1904年にノーベル賞を受賞したロシアの心理学者パブロフが行った、有名な実験をご存じでしょうか。
パブロフの犬と呼ばれるこの研究は、犬にエサをやる行為から発見したものです。
パブロフがエサをやり続けるうちに、犬はパブロフが近づく足音を聞いたりエサの容器を見たりするだけで、ヨダレを垂らすようになりました。
パブロフはこのことから条件反射を発見しました。
これは決まった条件のもとで繰り返し行うことで身につく学習行動のことで、犬は毎日のエサやりの状況を覚えることで、エサの出てくるタイミングを学習したわけです。
これはのちに、古典的条件付けと呼ばれ、心理学者ワトソンの行動主義心理学にも大きな影響をもたらす発見となりました。
一方、アメリカの心理学者スキナーの行った実験では、レバーをさわるとエサが出てくる箱のなかに入れられたネズミが、偶然レバーをさわるとエサが食べられることがわかり、空腹になると自らすすんでレバーをさわるようになりました。
これはオぺラント条件付けと呼ばれるもので、学習により自発的行動が生まれるということを証明しています。
さて、こうした条件反射はもちろん、人間にも利用することができます。
その代表的な例をご紹介しましょう。
おいしいものを食べているとき、不機嫌になる人はまずいません。
たいがいの人は気分よく、幸せな顔になるものです。
これを古典的条件付けに利用して、人の心をつかむというやり方があります。
誰かと接するときおいしいものを食べながらだと、好意的に受け取ってもらいやすいというものです。
「おいしいものを食べている」という快感がそのときの気分を支配するため、そのシチュエーションそのものへのイメージもよくなるのです。
たとえば仲良くなりたい相手や、話を好意的に受け止めてもらいたい相手と会うときに、一緒に食事をするのはとても効果的です。
会議を友好的に行うために食事をともにしながら行ったり、新しい仲間を迎え入れるために宴席を開くなど、日常のさまざまな場面で、コミュニケーションを目的とした食事の席は設けられていますが、これは心理学的に見ても確かに有効な手段なのです。
これをランチョンテクニックといいます。
食事に限ったことではありません。
ちょっとしたお菓子などを食べながら会話をするだけでも、同じような効果があります。
また、もしあなたが、誰かとの心の距離をもっと縮めたいと思っているなら、そんなときにもこのテクニックは効を奏します。
意中の相手にしばしばおいしいお菓子やお酒などをすすめながら、会話を交わしてみましょう。
一度の時間はさほど長くなくても、何度も繰り返すうちに、おいしいものを口にする快さが、あなたと会話する時間への評価としても刷り込まれていくでしょう。
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