世間を見渡すと、仕事で悩み、精神的に参ってしまう…
そんな人が増えているといいます。
あなたは大丈夫ですか?
あるいは、あなたの周囲にそんな人はいませんか?
日本は、中高年の自殺者数が、先進国の中でかなり高いといいます。
なぜ、そんなにも心を病んでしまう人が多いのか…
これは、とても気になる問題であり、また重要な課題でもあります。
その理由の一つには、人生の一側面だけを見て、それがすべてだと思い込んでしまう人が多いからなのでしょう。
言葉にすると簡単ですが、このタイプは意外に多いので、注意が必要です。
本来、人生にはさまざまな側面があります。
一方がダメになっても、その他の方面まですべてダメになることはありません。
当たり前の話です。
Aが倒れたってBとCは残っている…
世の中とはそんなものです。
ところが、一つの側面だけを見て「これがすべてだ」と思い込んでいる人は、そのたった一つが倒れただけで、人生すべてがダメになったと思ってしまうのです。
それだけ視野が狭くなっているのです。
たとえば、仕事…
本来的には、生きるためにすることはすべて仕事です。
お金が儲かるとか上司にいわれたとか、そんなことは関係ありません。
しかし、現実には「外で働くこと」、「会社へ行ってお金を稼ぐこと」だけを勝手に仕事だと思い込んでいる人が多いのです。
まさに一側面だけを見て、それをすべてだと思い込んでいるのですね。
そしてもっとひどいことに「その仕事が人生のすべて」だと考えている人も少なくないのです。
会社へ行ってお金を稼ぐ…
その仕事が人生のすべてと考える、いわゆる仕事人間です。
考えてみれば、このタイプの人が簡単に心を病んでしまうのは当然のことです。
「仕事がすべて」だと思い込んでいる人は、その「大事な仕事」が失敗したら、どうなってしまうでしょう。
「ああ、これで私の人生は終わりだ」と思うのも当たり前です。
全体を見ず、一つだけに固執すると、そのたった一つが壊れただけで、人の精神はくたくたに疲れてしまうのです。
「〇〇が人生のすべて」という具合に視野が狭くなっている人は、もう少しそのリスクを理解するべきです。
会社で仕事がうまくいかなくても、その会社が倒産してしまったとしても、そんなもの、人生全体から見たら、ほんの一部に過ぎません。
一部が倒れただけで人生全体を悲観するなんて、紛れもなく「勘違い」です。
子どもを育てるのも、家族と過ごすのも、お墓参りへ行くのも、友人とおしゃべりするのも、そのすべてが人生…
そのうちの一つが失敗したからといって、たいした問題ではありません。
お金を稼ぐ仕事だけが特別なわけではありません…
そこを忘れないようにしましょう。
一つだけを勝手に特別視して、変な価値を与えてはいけないのです。
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