「輪廻転生(りんねてんせい・りんねてんしょう)」…
この言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。
死んであの世に還った霊魂(魂)が、この世に何度も生まれ変わってくるいう考え方です。
ヒンドゥー教や仏教などインド哲学・東洋思想において顕著だが、古代のエジプトやギリシャなど世界の各地に見られる思想でもあるのです。
生まれ変わったら、男性(女性)になってみたい…また人間として生まれ変わりたい…などとふと考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
さて、この輪廻転生…
実際にあるのでしょうか、それともないのでしょうか。
少し考えてみましょう。
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輪廻転生は「ある」の?それとも「ない」の?
輪廻転生は、確かにあるといえるでしょう。
ただ、輪廻転生の本来の意味を勘違いしている人が意外と多いと思います。
この世(現世)は「苦の娑婆(しゃぱ)」と言って、苦労を課せられ、魂の修行をする場です。
なぜなら、この世というのは、親しい人にさえ殺されてしまうことがあるような…
とても危険な場所なのです。
生まれることは、死ぬことよりもずっと怖い…
だから「苦の娑婆」なのですね。
では、なぜこの世で修行をするのでしょうか?…
それは「あの世」、つまり亡くなったあとの世界で神の審判を受けるときのために、現世で苦しい修行を積むわけです。
現世で一生懸命努力し、心を清め、善を積んだ人は、あの世では魂のレベルが高いと評価されます。
そして、ここが肝心なのですが、魂のレベルが高くなればなるほど、「苦の娑婆」である現世には生まれ変わらなくなるとされています。
なぜなら、あの世は「楽園」だからです。
現世より、あの世の方がずっと素晴らしく、楽しいのです。
そして魂のレベルが高くなれば、その楽園である天国に長く留まり、安らかな暮らしを送ることができるのです。
ところが、生まれ変わる人というのは、あの世の入り口で、魂の修行がまだまだ足りないと判断された人は、もう一度、現世に戻って修行を積んできなさいと神様から審判を下されて、生まれ変わってくるのです。
このように、現世で魂の修行を怠けた人は、何度でも生まれ変わり、「苦の娑婆」を経験することになります。
ですから、この世で行いが悪い人は、楽園である天国を体験することができません。
すぐさま現世に生まれ変わって、また、辛い修行を積まなければならないのです。
こう考えると、生まれ変わることが決して幸福なことではないということが、おわかりになると思います。
今の人生が不幸なことばかりで、ちっともいい人生ではないからといって、生まれ変わって来世に期待するというのは、ちょっと違いますよね。
でも、そう考えている人が、とても多いような気がします。
生まれ変わったらもっとハッピーな人生が待っているかもしれない…
そう思うのは一種の「逃げ」なのです。
「早く生まれ変わりたい」と思うのは、それだけ今の人生を精一杯生きていない証拠だからです。
現世で与えられた試練を、真正面から受け止め、努力して精神を磨く…
それができなければ、生まれ変わったとしても同じことなのです。
必ず苦行はついてまわるのもの…
生まれ変わらなくてもすむように、今生で精進し、しっかりと魂を磨くそして楽園の天国で、自由に楽しく暮らす…
それが魂の理想的な終着点なのです。
だからこそ、是非そこを目指し、努力し、今の人生を存分に最後まで生ききっていきたいものです。
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