キリスト教におけるイエスの「黄金律(おうごんりつ・Golden Rule)」はご存知でしょうか。
一般にはイエス・キリストの「為せ」という能動的なルールのこといいます。
人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい…
という意味ですね。
今回はキリスト教の黄金律とは何か?…
と題して、ご紹介したいと思います。
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キリスト教の黄金律とは何か?
キリスト教の開祖イエスの教えは、神への篤い信仰と隣人への愛に集約できます。
それらは旧約聖書とならぶ正典「新約聖書」を読めばわかります。
なかでも、イエスの教えを端的に語っているのが「マタイによる福音書」の「山上の説教」です。
「山上」というのは、彼の布教活動が、おもにガリラヤ湖をのぞむ丘の上で行なわれていたことにちなんでいます。
「山上の説教」の冒頭部分「心の貧しい人々は幸いである。天の国はその人たちのものである」ではじまる「真福八端(しんぷくはったん)」(正教会では「真福九端」)はとくに有名です。
これは、現世での苦しみが大きいほど、神の国(天国)でのよろこびが大きくなるということを説いているのです。
また「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」という言葉は、「イエスの黄金律(ゴールデンルール)」などとも呼ばれ、キリスト教における倫理の最高峰とされているのです。
ほかにも、よく知られている名言はたくさんあります…
誰かがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい
敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい
剣をとる者は皆、剣で滅びる
これらは、徹底した博愛主義を説く言葉として、日本人にも馴染みが深いものです。
キリスト教が世界中に広まったのは、国や文化を問わず、誰にとってもわかりやすいイエスの教えによるところが大きいのでしょう。
ちなみに「豚に真珠」、「砂上の楼閣」、「狭き門」といった慣用句も、山上の説教から生まれています。
キリスト教には縁がないと思っている人も、実は様々な影響を受けているのですね。
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