人は、他人へ自分を良いように見せたい、他人から嫌われたくない…と思ってしまう生き物です。
できればみんなから好かれたい、と。
また、職場で人の上に立ったり、後輩が入ってきたりすると、「部下や後輩から慕われたい」と思う人も多いのではないでしょうか。
仕事どうこうよりも、「どうやったら部下から慕われるのか?」という気持ちでいっぱいになってしまう…
このような気持ちを持ってしまうのは、仕方のないことかもしれません。
しかし、残念ながら「どうしたら慕われるか?」なんて考えていること自体、完全に間違っています。
人から好かれる方法はないのか?と考える人がいますが、そんな方法はありません。
では、その理由をお話しましょう。
Sponsored Links
「人から好かれる方法なんてない!」と言われる理由とは?!
「どうしたら人から好かれるのか」、「どうしたら人から慕われるのか」を考えること自体意味がない理由とは…
「あなたを好きか嫌いか、慕うか慕わないか」なんて、相手が勝手に決めることだからです。
相手の自由を奪ってまで、「私を好きになってください、慕ってください」ということが、通用するはずがありません。
「好かれたい」、「慕われたい」と思うのは自由ですが、そんなことを考えているうちは、他人から慕われませんよ。
逆の立場で考えてみてください。
例えば、あなたの上司が、あなたに仕事のやり方を教えてくれているとします。
その際、「ああ、この上司は私に慕って欲しいんだな」とわかったら、あなたはその上司を慕いますか。
そんなことはあり得ないでしょう。
「なんだかこの上司、気持ち悪いな」と思うのが関の山です。
人間関係とはそんなもの。
男女の関係だって同じです。
たとえばものすごく好きな女性がいたとして、「あの人に好かれたいな」と思ってしつこく追いかけても、「気持ち悪い」と思われ、敬遠されてしまうでしょう。
「好かれたい」、「慕われたい」と思うのは、人間のエゴです。
そんな思いが根底に流れていたら、人とのつき合いはけっしてうまくいきません。
「仕事とは相手のために役に立つことをする」というのが原則です。
そして、コミュニケーションは「相手が喜ぶように話す」のが基本。
つまり、もともとが「相手のため」、「相手を喜ばせるため」の行為なのです。
好かれるか、慕われるかどうかは、その結果の話です。
自分が上司になったとき、「部下が気持ちよく仕事をするために、こんなふうに変えてみよう」とか、「こんなことを教えてあげたら、もしかしたら仕事がスムーズになるかもしれない」と思って、ちょっとした配慮をしてあげる。
その行為が部下のためになったら、自然に部下はあなたを慕うようになるかもしれませんし、慕わないかもしれません。
それは、相手が勝手に決めることです。
あなたが関与する問題ではありません。
もちろん、あなたは相手が慕ってくれれば嬉しいでしょうし、慕ってくれなければ残念な思いをすることでしょう。
でも、「相手のために役に立つことをする」という仕事の基本は何ら変わりません。
「慕ってくれるからやる」とか、「慕ってくれないからやらない」という話ではないのです。
そのあたりを勘違いしないでください。
「慕ってくれるか、くれないか」なんて相手の問題に意識を傾けるのではなく、「相手の役に立つために、自分がどうすべきか」という、仕事の基本に立ち返ることのほうが、はるかに大切なのです。
Sponsored Links
この記事へのコメントはありません。