長い人生、楽しいことばかりではありません。
もはや苦しい時間の方が多いのかもしれません。
人生はあっという間….。
されど人生は長い….。
できれば人生は常に楽しくあって欲しいですが、なぜ苦しみの方が多いのか?
今回はその理由を仏教の側面から見ていきたいと思います。
なぜ人生は苦しむことになるのか?
なぜ人生は苦しむことになるのか?…
この理由を仏教の側面から考えてみましょう。
仏教の開祖ブッダは、紀元前5世紀ごろにカピラ国を治める釈迦族(しゃかやく)の王子として生まれたとされています。
ブッダというとインドの人というイメージが一般的ですが、実はカビラ国のあった場所は、はっきりしていません。
現在のインドとネパールの国境付近だったと考えられています。
ちなみに、ブッダという呼称は、本名ではありません。
本当の名前は、ゴータマ・シッダールタといいます。
ブッダというのは、「目覚めた人」という意味の尊称で、のちにシッダールタが出家をし悟りを開いてから、こう呼ばれるようになったのです。
ブッダは生まれてすぐに母親を亡くしたものの、王子として何不自由なく育てられました。
だが次第に、人生の意味に思い悩むようになっていきます。
ブッダが特に悩んだのは、「なぜ、人は生きている限り、様々な苦しみと出会わなければいけないのか?」ということでした。
彼自身は王族として裕福な暮らしを送っていたが、一歩城を出れば貧困や病気に苦しむ人々を目にすることが多かったのです。
ブッダは16歳のときに従兄妹のヤショーダラと結婚して、男の子をもうけます。
だが、その苦悩は深まる一方でした。
そしてついに29歳のときに、王家の地位も妻子も捨てて、人生の真理を探求するための修行生活に入ることを決意します。
周囲の猛反対にあいましたが、彼の決意は固かったのです。
そしてある夜、従者を一人だけ連れて馬に乗ると、ひっそりと城を出ました。
一晩中、駆け続けたブッダは、夜明けに川のほとりまでたどり着くと、身につけていた服と装飾品をすべて従者に渡します。
さらに髪を剃り落とし、そこからは一人で歩いていったと言います。
この日から王子シッダールタが「目覚めた人」=ブッダとなるまでの、長く苦しい日々がはじるのです。
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