奈良県と言えば、京都と並ぶ歴史的な都道府県です。
平城京から平安京に都が遷った後にも、南都(なんと)とも呼ばれていました。
さて、そんな古来からの歴史が残る奈良と言えばもう一つ…
「鹿(しか)」も有名ですよね?
奈良県に旅行に行った時に鹿に囲まれ、あまりの鹿の多さに驚かれた方もいるのではないでしょうか。
では、なぜ奈良に鹿が多いか皆さんはご存知でしょうか?
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奈良になぜ鹿があんなにいるのか?
奈良公園にたくさんの鹿がいることは、よく知られていますが、どうしてあんなに多くの鹿がいるのかご存じでしょうか?…
古都・奈良を代表する春日大社は、8世紀中頃、常陸(ひたち)の国(茨城県)鹿島の国の武甕槌命(たけみかづちのみこと・鹿島大神)、経津主命(ふつぬしのみこと・香取大神)、天児屋命(あめのこやねのみこと)とその配偶の比売神(ひめがみ)を招いて創建されました。
武甕槌命(たけみかづちのみこと)が、この地に降りたとき、白鹿に乗っていたと伝えられることから、鹿は神の使いとされ大事にされてきました。
たとえ、故意でなくとも、鹿を殺したり傷つけたりした者は、厳しく罰せられたそうです。
そのおかげで、奈良公園周辺に約1300頭もの鹿が暮らすようになったのです。
しかし、神の使いであり、国の天然記念物に指定されて保護されている鹿たちも、かつては受難の時代があったようです。
第二次大戦後には一時、100頭を切るまで激減してしまったこともありました。
当時は食糧難の時代、食用として密猟が横行したことが原因のようですが、天罰を気にする余裕もなく空腹に耐えかねたということでしょう。
現在の鹿の死亡原因のトップは交通事故…
年間150頭が事故に遭い、90頭以上が死んでいるそうです。
それ以外にも、お弁当などのプラスチックゴミやコンビニのビニール袋などを食べて餌が食べられなくなり、栄養失調で死んでいく鹿もかなりの数にのぼるそうです。
奈良公園を訪れたときは、不要なゴミを残さないように気をつけたいものです。
鹿せんべいをくださいと頭を下げて寄ってくる鹿たちは、とても愛らしい存在ですが、ときには我も我もと集まってきて収拾がつかなくなってしまうことがあります。
そんなときは、手をパンパン叩きながら歩くと逃げていくそうです。
鹿に囲まれて困ったときは、一度おためしください。
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