結婚などのお祝い事でプレゼントを贈る時は何がいいのか悩みますよね。
なるべく役に立つもの、使えそうなものを…とあれこれ考えますが、役に立つものならなんでもOKというわけではありません。
意外と知られていないのですが、縁起が悪く、贈り物として良くないとされているものがあるのです。
それは、櫛(くし)です。
ご存知でしたでしょうか…
櫛(くし)は「苦」、「死」に通じるとして、一般的にはプレゼントに贈ってはならないとされています。
逆にプレゼントに贈るべき場面、というのも実は存在するのです。
櫛(くし)以外にも、様々な場面で縁起が悪いとされている贈り物がありますので、詳しく見ていきましょう。
櫛(くし)を贈るのは求婚以外ではNGな理由
特にお祝い事で櫛を贈り物に選ぶのは縁起を完全に無視した行為で忌まれているのです。
また櫛という響きを忌んで、目録の上では櫛を「かんざし」などと書き換えることもありました。
しかし、逆に櫛をプレゼントに贈るべき…
という場面も存在するのです。
それは男性が女性に求婚する時です。
元々、櫛は求婚と縁の深いアイテムである「古事記」、「日本書紀」では、スサノオがクシナダヒメをヤマタノオロチから守って結婚する逸話の中で、スサノオは結婚の約束をしたクシナダヒメを櫛に変化させて髪に挿し、ヤマタノオロチ退治に同行させています。
そして櫛と「苦」、「死」の掛詞には、「苦しい時も死ぬ時も一緒だ」というメッセージが結びづけられ、江戸時代には男性が女性に求婚する際に贈るプレゼントとして定着したといいます。
当然、それ以外の場面で櫛を贈ることはタブーです…
西洋の結婚式では「健やかなる時も病める時も愛し合うこと」を誓いますが、どちらも結婚は似たようなものとみなされていたのでしょうか。
なお結婚して妻となった女が、夫に愛想を尽かした際には、求婚の時に贈られた櫛を投げ渡したといいます。
他にも様々な場面で縁起が悪いとされている贈り物をご紹介します。
お見舞いにNGな贈り物
鉢植え→「根が付く=寝付く」を連想させるからです。
花首が落ちる花、死を連想させる花→ ツバキなどの花首が落ちる花は、縁起が悪いためお見舞いには絶対にNGです。
また、菊などの仏花に使われるもの、シクラメンなどの死を連想させるものも贈ってはいけません。パジャマ→ 長患いの人には贈られることが多いですが、年配の人にとっては「長く寝る」と気にされることもあるので、親しくない人には贈らないのが無難です。
お祝いにNGな贈り物
お茶→ お茶はどの家庭にもあるもので、「急なことで準備していなかった」という意味があります。
弔辞の準備を前もってするのは不謹慎で失礼という考え方があります。ハンカチ→ 贈り物としては定番の贈りやすいものかもしれません。
しかし、ハンカチは漢字で表すと「手巾(てぎれ)」となります。
これが「手切れ(絶交)」を連想させるため、贈り物としてはNGになってしまいます。灰皿、ライター→ 「火事」を思い浮かべるため、新築祝いとしては不向きです。
結婚にNGな贈り物
包丁、ハサミ→ 包丁やハサミは「切る」を連想させるため、結ばれた二人を祝う結婚祝いには適しません。
鏡→ 鏡は「割れる」を連想させるため、刃物同様に結婚祝いにはNGとされています。
目上の人へのNGな贈り物
時計、カバン→ 「より勤勉であれ」という意味になってしまい、ちょっと上から目線の印象になります。
時計は記念品としても人気ですが、目上の人に贈るには注意が必要です。万年筆、ボールペン→ ついつい選んでしまいがちな万年筆やボールペンなどの筆記用具も、時計、カバンと同じく「もっと勉強してください」という意味があるため目上の人への贈り物にはNGとされています。
ベルト→ 「気を引き締めろ」という意味になってしまうため、これもまた少し上から目線の印象になってしまいます。
靴や靴下、スリッパなどの履物→ 踏みつけるという意味があるため、目上の人には失礼とされています。
いかがでしたでしょうか。
全般的には、「苦」と「死」を連想させるものは贈り物として一般的にNGとされています。
今までに、これらのNGとされている贈り物を知らなくて何回か送ってしまっていた!という方もいるかもしれません。
いくら相手のことを真剣に考えて選んだプレゼントでも、贈り物のタブーを知らないために相手に不愉快な思いをさせてしまっては元も子もありません。
ぜひ参考にしていただき、今後贈り物をする際は、気をつけましょう!
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