皆さんは、今まで第一印象で得したり、損したりした経験はないでしょうか。
そして反対に、相手に対して初対面の印象のイメージが離れない、と思った時はないでしょうか。
ではなぜ、このように最初の印象は強く頭に残ってしまうのでしょうか。
今回は人の第一印象について見ていきたいと思います。
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初対面の印象でほぼ決まる?ビジネスにおいても恋愛においても第一印象が大切な訳
初めて出会ったとき、不機嫌な顔で終始無口な人のことを「明るい人」と記憶することはないでしょう。
おそらくその人は「近寄りがたいコワイ人」というような印象で記憶されます。
けれど、初めて接するときに、明るくて楽しい人だと、もしも2回目に会ったときに無口で不機嫌な顔をしていても「コワイ人」という印象は持たれません。
「明るい人なのに、今日は何かイヤなことでもあったのかな?」と、好印象のまま受け止めてもらえるのです。
このように、初対面の印象は予想以上に強いもの。
最初に提示された印象が、全体の印象を決定づけてしまうのです。
これを初頭効果といいます。
冒頭の例のように、初頭効果がいいと多少の問題やダメージは寛大に受け止めてもらうことができるため、集団のなかでは、好意的に接してもらえます。
初頭効果をうまく利用できるかどうかは、第一印象をいかによくするかにかかってきます。
なんでも正直にさらけ出せばいいというものではなく、「上手な自己表現の仕方」が必要になってくるのです。
嘘をつけ、とは言いませんが、物事の印象は表現一つで大きく変わります。
「自炊は苦手です」とぶっきらぼうに言う女性と、「お料理は勉強中です」と笑顔で話す女性では、たとえ同じ腕前でもイメージはまったく違いますね。
このように、自分自身のイメージを操作して相手に伝えることを自己提示といいます。
これが上手な人は、新しい職場や学校など初めての集団のなかでも、好意的に受け止めてもらいやすくなります。
また、印象が薄くてたいした人じゃなさそうだと思っていた人が、じつはある会社の経営者だとわかったとたん、急に「すごい人」に見えてきたりしたこと、ありませんか。
これはハロー効果というものです。
肩書きや学歴、家柄など、本人以外の周辺情報で、本人そのものが素晴らしい人のように思えてきてしまうことを言います。
周辺情報だけではありません。
ブランド品で身を固めていたり、高価な装身具を身につけていたりする人がいると、まるでその人自身も、高級な人に思えてしまいます。
こうしたこともハロー効果の一つです。
日本人のブランド好きの背景には、「そのブランドが気に入っている」という気持ちもさることながら、「人に高いランクの人間だと見られたい」という願
望があるのでしょう。
アメリカの心理学者シンガーは、40人の教授に女子学生の写真を見せ、外見の魅力について評価をしてもらいました。
すると、美人だと評価を受けた女子学生ほど、成績の評価もよかったのです。
つまり、外見でひいきされていたのですね。
外見のよさがその人の能力も高く見せていたわけです。
もし、あなたが周囲の人々からの評価をアップさせたければ、まずは見た目をよくするといいかもしれません。
見栄やごまかしは逆効果ですが、自分をよく見せるために身だしなみを整えたり、髪型や身につける服の色に気を配ったりするのは大切なことです。
「よく見せたい」「好意的に見てもらいたい」という気持ちは、良好な人間関係を築くための基本でもあるのです。
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