岩手県は奥州市水沢区で行われる「くくり雛まつり」…
江戸時代の中期頃より記録が残っている奥州市水沢の伝統的な祭事です。
祭事名:くくり雛まつり
開催日時:2018年2月28日(水)~3月4日(日)
会場:メイプル4階催事場(メイン会場)、奥州市武家住宅資料館他
問い合わせ:商業観光課観光物産係
TEL:0197-24-2111
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奥州市水沢「くくり雛まつり」の歴史
水沢地方に古くから伝わる「くくり雛」を3月の「ひな祭り」の時期に合わせて、水沢市内各所で公開展示するのが「奥州水沢くくり雛まつり」です。
「くくり雛」とは「押し絵(厚紙を花鳥・人物などの形に切り抜き、綿をのせて美しい布で包み、色紙などに張り合わせた細工のこと。羽子板などに用いられるもの)」の技法でつくられた雛人形のことで、水沢地方独特の呼び名です。
人物などの形にくりぬいた厚紙の上に綿をのせ、布で包み組み合わせて押し絵に仕上げていきます。
水沢地方では綿を布で包むことを「くくる」ということから「くくり雛」と呼ばれているのです。
くくり雛は、簡単に製作できることから、庶民の間で広まりました。
くくり雛の背面には竹などの串がつけられ、木製の台にこの串を刺し、ひな壇に飾ります。
くくり雛の起源は、江戸中期までさかのぼり、郷土の土谷家伝来の資料によると、「文久二年(1862年)」の年号が記されたくくり雛が出てきています。
その後、水沢の画人である砂金竹香(いさごちくこう)が婦女子の教育のために広め、明治時代から大正時代に盛んにつくられました。
内裏(だいり)雛や三人官女、五人囃子(ばやし)、歌舞伎(かぶき)やおとぎ話、歴史上の人物や浮世絵、風俗などさまざまな種類があり、水沢市内の旧家に数点が現存しています。
祭りでは新旧の作品が展示され、メイン会場のメイプル4階産業文化ホールでは、約300体の雛人形が展示されています。
優雅で色鮮やかな雛人形は雛まつりにふさわしいものですので、お近くの方はぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。
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