昔より男女の出会いの場が減っているせいでしょうか…
婚活パーティーや婚活イベントなどが大人気だそうです。
中には高額の入会金や参加費を支払わなければ参加できないものもあるとか…
大金を支払ったからには、できるだけ良い相手と巡り会いたいですよね。
たとえば、重役の息子やイケメン、モデルの女性、資産家のご令嬢などなど…
この気持ちもわかりますが、心理学的に見ると、残念ながらなかなか難しいかも知れないという結果が出ているのです。
心理学者のウォルスターは、恋愛関係は「魅力が釣り合っている男女ほど進展しやすい」ことを発見しました。
これを「マッチング仮説」と言います。
もちろん、釣り合わない相手と出会えることもあるでしょうが、実際に交際し始めると、マッチングしているカップルほど、うまくいくことがわかっています。
心理学者のマースチンは、交際中の99組のカップルの写真を8人の審査員に見せ、男女別々に身体的魅力度の点数(5点満点)をつけてもらいました。
その結果、男女の点差が0.5点以下のカップルが6割を占めたのです。
ちなみに、同じ男女の写真をランダムに組み合わせて審査員に評価してもらった際には、点差が0.5点以下のカップルの割合は半数以下でしたから、魅力が釣り合っている男女の方がうまくいくのは明らかと言えるでしょう。
そういえば「似た者同士」とか「似た者夫婦」という言葉がありますよね?
実際、恋人や夫婦には「どことなく似ている」という印象を受けることが多いようです。
このように、自分と同程度の身体的魅力の相手を選ぶ理由は「自己防衛意識」にあります。
異性に愛を告白して拒否されるのは嫌なものです…
そこで私たちは、傷つくことを防ぐため、自分と同程度の魅力を持つ相手と交際しようと考えるのです。
ちょっと意地悪な言い方をすると「このくらいのルックスの人なら、私のことを拒否しないだろう」と思っているということですね。
「でも、どう見ても釣り合っているとは思えない不思議なカップルがいるんだけど…」
こう首をかしげる人もいるはずです。
実は、「魅力」とは容姿の望ましさだけを指しているわけではありません。
社会的地位やお金なども含まれます。
つまり、容姿がいまひとつの男性も、社会的地位が高かったり、多額の財産を持っていれば、それが魅力となって、美貌の女性との交際がうまくいくかも知れないということです。
ただし、これは相手がその魅力を求めている場合にかぎります。
たとえば、大金持ちだが、ちょっと容姿がイマイチのAさん(男性)がいたとしましょう。
Aさんは容姿端麗なB子さんに一目惚れして猛烈なアタックを繰り返し、なんとかデートにこぎつけることができました。
初デートで、Aさんは自分がいかにお金持ちかを説明しますが、実はB子さんは資産家のお嬢様でした。
当然、「お金がある。豊かな生活ができる。なんでも買ってあげる」という話には魅力を感じませんから、Aさんがそのようなアピールをいくらしたところで徒労に終わる可能性が大です。
このような場合は、B子さんが何に魅力を感じるのかをあらかじめ調べておき、そこをアピールすることが大切だったりするのです。
もちろん、これは女性の場合でも同じ…
婚活パーティーで相手を選ぶときは、「マッチング仮説」を覚えておくと良いかもしれません。
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