2010年、イギリス国防省が保管していたUFOに関する秘密文書が公開されたことがありました。
そこには数百件、実に6000ページに及ぶ目撃情報が掲載されていたそうです。
UFO(宇宙人の乗り物という意味の)が実際に存在するかどうかはわかりませんが、夜空に輝く星をじっと見つめていると、急に動き出したように見えることがあります。
しかも、その動き方は一般的に言われているUFOの動き方…
不規則運動と同じです。
これを「自動運動」と言います。
自動運動の原因については、まだ明確になっていませんが、暗い背景の中では星の位置を正確に把握することができず、眼球運動が星の動きとして認識されるのではないかと考えられています。
自動運動は被暗示性が強く、たとえば隣にいる人に「あの星、動いてるよね」と言われると、そのように見えてきます。
また、心理学者のシェリフが行なった実験によると、個人で見ていたときにはそれぞれ違った動きをしていても、同席すると次第に同じ動きをしているように見えてくる(集団同調傾向)ことを明らかにしました。
ところで、自動運動は「運動錯視」のひとつです。
運動錯視とは、知覚された現象が実際とはまったく異なる運動をしているように見える心理現象のことです。
運動錯視には他にも次のようなものがあるのです。
〇仮現運動・・・二つの制止している画面などを続けて見ると、対象が動いているように見える現象のこと。映画やアニメなどはこの現象を利用しています。「みかけの運動」や「ベータ運動」とも言います。
〇アルファ運動・・・仮現運動の一種で、矢羽根の図を内向きと外向きに交互に描くと、伸縮運動をしているように見えます。
〇誘導運動・・・実際には静止しているものが、周囲の動きに影響されて動いていると感じる現象のこと。
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