実は人は不安や恐怖(ストレス)などから混乱した心理状態に陥り、パニック…
つまり集合的逃走を起こすことがあるのです。
特に日常とは違う状態になったとき…
素早く正しい情報が伝達されないと、その危険性が増していきます。
過去には1938年のアメリカで「宇宙戦争」というラジオドラマがパニックを引き起こしたことがあります。
当日は火星人が宇宙から攻めてくるという内容で、ドラマは臨時ニュースで始まり、その臨場感あふれる演出に1200万人ともいわれた視聴者が現実と信じ込んで、パニック状態になったそうです。
このようにパニックとは、自分の目の前でのっぴきならないことが起こり…
しかもそれが直接的に自分の生命や財産といった、他には代えがたいものを奪うかもしれない…
と感じたときに起こります。
しかし、現在ではテレビやラジオ、インターネットが発達し、災害や大きなトラブルが起きた場合などには正確な情報が迅速に伝えられるシステムが整っています。
そのためパニックが起こる可能性は低くなっているのです。
また、パニックは拡大すると暴動へと発展します…
引き金さえあれば、パニックはすぐに暴動に発展するといえるでしょう。
暴動は不満の蓄積からも起こります。
始めは個人的なものであった不平・不満が周りに感染・拡大し、どんどん増幅していきます。
同時に抑制する力が低下し、逆に攻撃性が増し、ついには反社会的行動へと移っていくのです。
この引き金を引く人をアジテーター(煽動者・せんどうしゃ)といいます。
アジテーターになる人は、もともと攻撃的で、社会に大きな不満を持っている人が多いとされています。
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