ローマ教皇を中心として全世界に12億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派「カトリック」…
そのカトリック教会の儀式としてよく知られているのが「ミサ(聖餐・せいさん)」です。
ミサはイエスの死と復活を記念した儀式で、最後の晩餐でのイエスの言葉通り…
パンとワインをイエスの肉と血(聖体)に見立てて列席者に分けます。
ミサには様々な形式があるが、大まかには以下のような流れになります。
まず、開祭の宣言のあと、賛美歌の合唱が行なわれ…
それから、福音書などの聖書の一節、信仰の宣言(多くの場合は古来から伝わる使徒信条)が朗読されたのち、また賛美歌の合唱が行なわれます。
そして、聖体の拝受が行なわれるのですが、このとき、司祭が「これは私の肉、私の血である」というイエスの言葉を口にします。
中世期には、正式に叙任された司祭がこう唱えることで、本当にパンとワインが聖体になると信じられたのです。
キリスト教徒にとってミサは、イエスと弟子たちの最後の晩餐を追体験するもの…
参列者に聖体が分け与えられたあと、閉祭の宣言が行なわれるのです。
以上の儀式をミサと呼ぶことが定着したのは、6世紀のこと…
ミサという語では単独では「送る」という意味があります。
もともとミサの最後には司祭がラテン語で「イテ ミサ エスト」と言う習慣がありました。
これは「これにて終了。解散」という意味です。
つまり、ミサという呼び名は、儀式の終了の言葉に由来しているのですね。
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