女性が心身症を発症しやすいのは「更年期」とされています。
更年期とは、女性の閉経(50歳頃)前後の数年のことを指します。
かつて、この時期はちょうど子どもが独立し、親離れをしていくことから、「空の巣症候群」になる女性が多いことで話題になりました。
空の巣症候群とは、家庭を中心に生きてきた専業主婦に多く見られる症状…
愛の巣であった家庭が空っぽになったように感じて、虚脱感や空虚感に襲われ、うつ状態に陥るのが特徴です。
もっとも最近では、晩婚のため、更年期とはいえ、まだまだ子育ての問題を抱えています。
夫との関係や老親の介護問題、老後の生活への経済的な不安など、容易に解決できない問題を抱えこんでいる人が多いのです。
女性にとって50代は加齢による体の変調を意識する頃でもあり、心身ともにストレスをため、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」として身体症状が現われがちになります…
ちなみに不定愁訴とは「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感が取れない」、「よく眠れない」などの、何となく体調が悪いという自覚症状がありながらも、検査をしても原因となる病気が見つからない状態のことをいいます。
この症状に対して、さらに「これも歳のせいだ」、「これからもっとひどくなったらどうしよう」という不安を抱え、次々と別の不定愁訴を発したあげくうつ状態に陥ることもあるのです。
この「更年期障害」は、身体症状を中心とする心身症から、心理的な病である神経症まで、診断される病状は様々…
いずれにしろ、この危機をのり切るには、自分なりの有効な気分転換法を確保しておくことが大切なのです。
気軽に話せる友人のソーシャル・サポートが大事…
加齢による体の変調も友人とともに前向きに受けとめることができれば、身体症状や精神症状は、比較的軽く抑えられることができるでしょう。
また、東洋医学、アロマ、スポーツなど自分にあったやりかたで治療していくことが大切なのです。
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