つらかったことを正直に告白し「わたしはつらかった」と泣いたら、心のどこかでホッとしたということはないでしょうか。
「泣いたらホッとした」という声に代表されるように、泣くことで、人は自分の気持ちと真っすぐに向きあうことができます。
心の中で、もっともセンシティブな部分を受けいれ、自分の弱さを認めることができるのですね。
現代社会に生きるわたしたちは、「本当は悲しいんだ」、「そんなに強くない」と誰もがもっている心の弱さを、無表情という鎧(よろい)で隠してしまいがち…
これは、ある意味で虚勢を張っているのです。
そうしないと、競争の激しい社会を生きぬいていけないからです。
しかし、虚勢を張った状態が続くと心が麻痺してしまい、自分の限界がわからなくなってしまうことがあります。
そのままつつ走り続けたら…
あるとき突然、糸が切れたように心のパランスを崩してしまうことも。
そうなると、泣いても自分をとり戻すのが非常に困難になります。
泣くことを「弱虫」とか「意気地なし」などとネガティブにとらえる人は多いでしょう。
しかし、気持ちをためこまずに、泣いて自分の弱さを認めることは、心のバランスをとるために、とても大切な作業なののです。
泣ける人は、むしろ自分の弱さと向きあえる強い人間といえるでしょう。
医学的にも、泣くことで体内のストレス過剰物質が減るという説もあります。
真偽はまだ証明されていませんが、泣くくことの効果は想像以上にあるのかもしれないのです。
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