おめでたいことがあれば「赤飯(せきはん)」…
これは古来からの日本の伝統です。
ですので、ほとんどの人は、赤飯=おめでたいとイメージがあるかと思います。
受験に合格した時等、母親から「今日はおめでたい日だから、お赤飯にしよう!」と言われたことがある方もいるのではないでしょうか。
しかし、なぜ「赤飯」なのでしょうか?…
白米や玄米だけではダメなのでしょうか?…
それではさっそくその真相を見ていきましょう。
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赤飯がお祝いで出される由来や意味とは?
お祝いのときに炊くお赤飯…
なぜ、赤い色をしているかというと、赤い小豆と一緒に炊くからだということはよく知られています。
では、なぜお祝いのときに赤飯を炊くのかご存じでしょうか?…
そのルーツは、はるか縄文時代までさかのぼります。
はじめて中国大陸から日本に伝わってきた米はインディカ種で、炊くと赤い色をしていました。
これは現在で言えば、昔の人が食べていた古代米の一つとして販売されている赤米を考えるといいでしょう。
当時、米は貴重な食糧でしたから、神様にお供えし、神事が終わるとみんなで分けあって食べていました。
その後、稲作は日本に普及し、次第に味が良く、収量も安定するジャポニカ種に変わっていきました。
これが現在食べられている白いお米です。
しかし、神様にお供えするのは赤いお米という風習はそのまま残っていました。
そこで、白いお米を小豆と一緒に炊いて赤く染めた赤飯が、神事や祝い事にお供えとして用いられるようになったのです。
そこから、めでたいことがあると赤飯を炊くという風習につながっていったようです。
鎌倉時代には端午の節句など、季節ごとの宮中の行事食として赤飯が食べられるようになり、室町時代には祝い事の際に用いられ、江戸時代になると一般庶民の食卓にものぼるようになりました。
小豆にはビタミン類や抗酸化作用のあるポリフェノール、利尿作用のあるサポニン、動脈硬化を防ぐカリウムなどが豊富に含まれているので、江戸病といわれた脚気(かっけ・ビタミンB不足が原因)を予防するために、健康食として食べられたという側面もあるようです。
小豆ともち米を炊くのが一般的ですが、地方では独特な赤飯の風習も伝えられています。
北海道や山梨では赤飯に甘納豆を入れ、新潟の中越地方では醤油を入れた醤油赤飯、福井ではさといも赤飯が作られていたりします。
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