「壬生狂言(みぶ きょうげん)」という無言劇をご存知でしょうか?
毎年節分と4月、10月に京都市の中京区(なかぎょうく)にある壬生寺(みぶでら)で演じられるものです。
京都の春の仏教行事はのどかな無言劇…
鎌倉時代の1300年より伝えられたとされる「壬生狂言」の大念仏会(だいねんぶつえ)について今回はご紹介したいと思います。
祭事名:壬生狂言(みぶきょうげん) ※大念仏会(だいねんぶつえ)
開催場所:壬生寺(みぶでら)(京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町31)
開催日時:2018年4月29日(日)〜5月5日(土) 13時〜17時半(5月5日のみ:13時〜17時半・18時〜22時)
お問い合わせ:壬生寺
TEL:075-841-3381
アクセス:
嵯峨野線「丹波口駅」から徒歩10分
JR「京都駅」から26・28・71系統の市バス「壬生寺道」~徒歩3分
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壬生狂言(※大念仏会)の2018年の日程と時間
京都では、念仏狂言(ねんぶつきょうげん)と呼ばれる芸能が伝承されています。
京都三大念仏狂言とは、3月中旬の嵯峨(さが)お松明(たいまつ)に合わせて行われる「嵯峨大念仏狂言」(嵯峨釈迦堂・右京区)にはじまり、4月下旬からの壬生狂言、5月はじめの「千本閻魔堂狂言」(千本閻魔堂・上京区)と続き、それぞれ観客を集めて大いに賑わいをみせますが、このうち千本閻魔堂狂言のみセリフつきです。
そしてこの京都三大念仏狂言といわれるように主に3か所で行われていますが、中でも名高いのが「壬生(みぶ)狂言」で、壬生寺(みぶでら・京都市中京区壬生梛ノ宮町)の法会(ほうえ)に伴う芸能です。
鎌倉時代に中興の祖、円覚上人(えんがくしょうにん)によってはじめられ、念仏の教えをやさしく説くことが目的であったといいます。
境内の狂言堂で、「ガンデン デン ガンデンデンデン」というのびやかな鉦(かね)の音や、太鼓と笛の囃子(はやし)に合わせ、仮面をつけた演者によるゆっくりした動きの無言劇が演じられます。
期間中は毎日「大原女(おはらめ)」、「道成寺(どうじょうじ)」、「大江山(おおえやま)」などが5番ずつ演じられ、最終日のみ6番となっています。
連日初番に演じられるのは、炮烙(ほうらく)(素焼きの土器)を舞台から落とす「炮烙割(ほうらくわり)」です。
炮烙売りの謀略に怒った鞨鼓(かっこ)売りが、千枚に及ぶ炮烙を次々と叩き落としていく姿に、観客席から大歓声が上がります。
この焙烙は、2月の節分会(せつぶんえ)の日に参拝者が氏名・生年月日を書いて奉納したものですが、割って厄を祓うまじないの意味があります。
壬生寺は境内に新撰組隊士(しんせんぐみたいし)の墓があることから、新撰組ゆかりの寺のイメージが強いのですが、本来は地蔵菩薩(じぞうぼさつ)を本尊とする律宗の寺です。
壬生狂言の公演は毎年3回…
2月の節分前日と当日の2日間に行われる「節分会(せつぶんえ)」、4月29日から5月5日までの7日間に公演される「大念仏会(だいねんぶつえ)」、10月の体育の日までの3日間にも「秋の特別公開」があります。
ぜひ今年の春に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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