キリスト教の話を聞くと、よく「神父」「牧師」「司祭」という言葉が出てきませんか?
何となく、協会などで教えを説く人…
というイメージはありますが、神父・牧師・司祭の違いをご存知でしょうか。
果たして違いはどこにあるのでしょうか?
ここではキリスト教の神父・牧師・司祭の違いについて、お話したいと思います。
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キリスト教の神父・牧師・司祭の違いとは?
キリスト教の身近な聖職者というと、教会にいる神父を思いうかべる人も多いでしょう。
ただし「神父」とは呼称であり、職名は「司祭」…
つまり、司祭制度があるカトリックや正教会にしか、神父はいないのです。
プロテスタントには、すべての信徒が祭司(宗教上の儀式を行なう人)であるという「万人祭司(ばんにんさいし)」の教えがあります。
そこで指導者という立場の「牧師」がいます。
よく神父と牧師は宗派によって呼び方が違うだけと思われがちだが、実際は根本的な位置づけが違うのです。
ちなみに、牧師の呼称は「先生」といいます。
また、神父は結婚できないといわれるが、これも正確ではありません。
カトリックでは原則として妻帯不可だが、正教会では司祭になる前の結婚であれば妻帯が認められています。
プロテスタントの牧師には、特に決まりはありません。
では、キリスト教で禁欲的な信仰生活をする人を「修道士」(女性の場合は「修道女」)というが、彼らは一体どのような人たちなのでしょうか?
カトリックの場合、修道士になるには「修道誓願」を立て、「修道会」という組織に所属する修道会の規則には絶対に従わなければならず、全員が独身です。
多くは、「修道院」で共同生活を送ることになります。
祈りと労働に専心する修道院もあれば、布教や教育、慈善といった院外活動を行なうところもあります。
いずれにせよ、神と人々のために自分の生涯を捧げていることに変わりはありません。
正教会でも、修道会制度がないという以外はほぼ同じです。
ただし、プロテスタントには、一部を除くと修道院はほとんどないとされています。
なお、修道士の身分は「信徒使徒職(しんとしとしょく)」といい、基本的には一信徒にすぎません。
仏教でいうところの出家信者のようなものでしょう。
ですので神父のように聖職者と呼ばれることはないのです。
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