仏教における出家者の修行….。
きっととても厳しい修行なのだろう、ということは想像できますが、実際にどのような修行を行なっているのでしょうか。
今回は出家者の修行の種類についてご紹介したいと思います。
仏教における出家者の修行の種類
今回は仏教の出家者のことについてのお話です。
特にここでは出家者の「6つの修行」の種類に関してご説明しておきましょう。
出家をすれば、それだけで悟りが開けるわけではありません。
当然、日々厳しい修行を積まなければならないのです。
仏教で出家者が行なわなければならないとされる修行は6つあり、それを「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と言います。
具体的には、次の6つのことを指します。
➀布施・・・あらゆるものを、すすんで人に分け与えること
➁持戒・・・戒律を厳しく守ること
➂忍辱・・・苦痛を耐え忍ぶこと
➃精進・・・精神を集中させ、努力を継続すること
➄禅定・・・精神を統一して、心を安定させること
➅智慧・・・この世の真実の姿が空であることを認識すること
少し補足すると布施といえば通常、人にものやお金を与えることと思われがちですが、仏教における布施とはそれだけではありません。
喜んで人にブッダの真理を伝えることも布施にあたり、また困難に出会った人を慰めることも立派な布施なのです。
物やお金を与えることを「財施」、ブッダの真理を教砻ことを「法施」、人を慰めることを「無畏施」とも言います。
また「智慧」とは頭の良さや知識という意味ではなく、「真理を知り、迷いを捨て去る」という意味でです。
出家者の修行としては、六波羅蜜にさらに4つを加えた「十波羅蜜(じっぱらみつ)」というものも存在しています。
その4つとは、人々を救うことを誓う「願」、物事を判断する力を身につける「力」、真実を見通す智慧を養う「智」、人々を救ううまい方法を考える「方便」です。
方便とは、「嘘も方便(嘘もときによっては必要だ)」という慣用句で、わたしたちにも馴染みが深いでしょう。
出家者であっても時にはじょうずな嘘もつけなければならないということですね。
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