「大切な人の死に直面したとき、めそめそなげき悲しむのは弱い証拠だ」…
大きな悲しみに遭遇すると、まじめな人ほど、こう思いがちです。
そして、悲しみを忘れてしまおうと、忙しくしたり、他に熱中できるものを探したりするでしょう。
しかし、この大きな悲しみに正面から向きあうことをしない限り、人は悲しみをのり越えることはできないのです。
悲しみから立ち直るための一番の近道は、なによりもまず、悲しみに存分にひたることなのです。
自分の気持ちの整理がつくまでは悲しみにひたり、嘆き暮らす時間も必要なのですね。
愛する人の死などの悲しみと直面し、のり越えるまでには「悲哀のプロセス」という、次の3つの段階があります。
ステップ➀否認:「そんなこと、あるはずない」という否認の感情
ステップ➁絶望:悲しみに直面し絶望を感じる
ステップ➂脱愛着:悲しみの対象から抜け、新たな関係に目を向けていく
では、もし無理に悲しみをガマンしたり、抑えこんだりすると、心にどんな影響を与えるのでしょうか?…
本人は立ちなおったもりでも、心の底では、その悲しみが癒えぬまま残ってしまうのです。
特に、ステップ➁を十分に経ないと、やがて心がまいってしまうこともあります。
また、不眠、食欲不振の症状が表われることもあるでしょう。
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