2018年の「八十八夜(はちじゅうはちや)」は5月2日(水)です。
「八十八夜」は日本における雑節の一つ…
また「八十八夜」と言えば、文部省唱歌である「茶摘み」の歌詞の一部でもあります。
今回はそんな「八十八夜」に関して、茶摘みの歌詞の意味からご紹介したいと思います。
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2018年5月2日「八十八夜」の歌詞の意味を知る
八十八夜(はちじゅうはちや)は、立春(りっしゅん)から88日目で、例年5月2日頃です。
厳密にいえば、立春が2月4日の場合、平年ならば5月2日、閏年(うるうどし)ならその前日となります。
昔から八十八夜は、新茶の摘み取りをはじめ、さまざまな農作業の目安とされてきました。
夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂るあれに見えるは茶摘(ちゃつ)みじゃないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠(かさ)
この「茶摘」の歌は、かつて小学唱歌として広く愛唱されていましたが、この歌は「せっせっせ」の遊びにも歌われましたから、特に女の子に人気がありました。
「あかねだすきに菅の笠」という、歌詞後半の茶摘娘の凜々しい姿に、自分自身を投影させたのかもしれません。
ところで、この唱歌の冒頭に「夏も近づく」とありますが、この歌詞がちょっと気になりませんか?
「一夏も近づく」というのは、ちょっと気が早いような気がするかと思います。
子供にとって夏とは夏休みのような気がします。
実は、この夏とは立夏のことなのです。
立春から3ヶ月、91日たつと、二十四節気(にじゅうしせっき)の立夏です。
「暦の上」ではこの日から夏となります。
立夏は5月5日か6日にあたりますから、八十八夜の4日後です。
このようなわけで「夏も近づく」という歌詞も納得できるのです。
それにしても、昔から暦には立夏というものがあるのに、なぜ雑節の八十八夜を特別に重視するのでしょうか?…
言い換えると、農作業の繁忙期と八十八夜がなぜ結びついたのかということです。
その疑問には、「八十八」という文字が答えてくれます。
これを一字にまとめると「米」という字になります。
米になるまでには、八八回手間がかかるから、米と書くのだといいます。
一般庶民にとっては、啓蟄(けいちつ)だの穀雨(こくう)だのというのは、難しくてなかなか覚えられません。
それよりも「八十八夜」、「二百十日(にひゃくとおか)」や「二百二十日(にひゃくはつか)」の方が余程わかりやすいわけです。
そのうえ、米という字は八十八とか八木と書くということは、子供のころから教わっているため、八十八夜は絶対忘れられない大切な日として頭に入っていたのです。
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