第一志望の大学に合格した、プロポーズしたら「イエス」と言ってもらえた、仕事で失敗した…
等々、何かに成功したり失敗したときの原因や責任をどこに求めるかで人のタイプを分けることができます。
これを「帰属の理論」と言います。
たとえば、「大学に合格できたのは運がよかった」、「プロポーズが成功したのは、彼女が優しかったから」、「不景気だから契約が取れない」のように、成功や失敗の原因を自分以外の人間や、制度、環境などに求める人のことを「外的帰属型」と言います。
それに対し、「しっかり勉強したから大学に合格できた」、「僕の魅力でプロポーズに成功した」、「私が準備不足だったから契約が取れなかった」と、原因が自分の態度や性格、やり方などにあると考える人のことを「内的帰属型」と言います。
一般的に、人は成功した場合は内的帰属、失敗したときには外的帰属で考える傾向があります。
しかし、失敗の原因を外的帰属で考える傾向が強くなりすぎると、周囲に「言い訳が多い人」、「身勝手な人」という悪い印象を与えて人間関係に支障をきたすことになります。
また、外的帰属型は何かに失敗してもそのことをあまり反省しないため、同じミスを繰り返す傾向も見られます。
もし、あなたに外的帰属型の部下がいたとしたら、要注意です。
それに対し、内的帰属型は失敗の原因が自分自身にあると考えるため、二度と同じミスを繰り返さないようにと考えます。
また、失敗しても責任転嫁をしないため、周囲に責任感がある人という印象を与え、人に好かれる傾向もあります。
しかし、あまりにも馬鹿正直すぎて出世に差し支えることもあります。
特に周囲に強い外的帰属型の人物がいると責任転嫁されることもあるため、主張すべきことはしっかり主張するよう心がけてください。
また、内的帰属型はストレスが溜まりやすいので、この点にも注意が必要です。
ところで、評判のよい上司は、「キミたちが頑張ってくれたから契約が取れた」、「契約が取れなかったのは私の根回しが足りなかった」のように、成功は外的帰属、失敗は内的帰属であらわすことが多いようです。
これは「自己呈示」という心理によるものです。
自己呈示とは、他者が自分に抱く印象をある方向に向け、望ましい結果を得ようとする行為のことです。
つまり、このタイプは部下に「〇〇さんはよい上司」と思ってもらいたいと考えているということ…
こう書くと「口だけ」と思われがちですが、自分もそうありたいと考えていますから、決して悪いことではありません。
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