目次
世界には様々な宗教がありますね。
特に有名なのが「世界四大宗教」と言われる「キリスト教」・「イスラム教」・「仏教」・「ヒンドゥー教」です。
さて、そんな四大宗教が目指す「最終目標」とは何か?…
そのゴールがわかれば、その宗教の根幹がわかるといっても過言ではありません。
四大宗教の最終目標は、どれも死と関係があるのです。
人間の持つ死への恐れは、いつの時代にも共通しているのです。
「死後の世界をどう考えるか?」…
それが、それぞれの宗教の特徴でもあるのです。
それではその四大宗教のそれぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
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キリスト教とイスラム教の違いと死生観
実はキリスト教とイスラム教は、最終目標が同じです。
それは「天国」へ行くことです。
一方、ヒンドゥー教と仏教は、永遠に生と死をくり返す「輪廻(りんね)」から逃れることを目指しています。
キリスト教とイスラム教は、終末の世界観も共通しています。
やがて世界に終わりの日が訪れ、そのとき、それまでに死んだ人間もすべて復活し、神が天国に行ける人間と地獄に落ちる人間を決める「最後の審判」があると説いているからです。
では、どのような人間が天国に行けるのでしょうか?…
もちろん、それは生前に、神を篤く信仰し、神の教えを守って生きてきた者が行けるのです。
神の教えを守るとは、端的にいえば、それぞれの宗教が定めている戒律(かいりつ)を守るということ…
とはいえ、最初から神を信じ、戒律を守って生きていなくても救いはあります。
それまでどんな生活を送ってきたとしても、人生の途中で悔い改め、信仰の道に入った者は、誰であれ天国に行けるのです。
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仏教とヒンドゥー教の違いと輪廻
世界は、永遠に続き、決して終わりの日が来ることがない…
これが仏教とヒンドゥー教に共通する考え方です。
仏教ではのちに、「浄土」という天国に近い概念が生まれますが、仏教にもヒンドゥー教にも、いわゆる天国のような概念はありません。
そのかわりに、このインドで生まれた2つの宗教は、あらゆる生命は死んでも別の生命に生まれかわるとする「輪廻(りんね)」という思想を信じているのです。
仏教の最終目標は、その輪廻転生(りんねてんしょう)…
これは輪廻から生まれた世界観を意味するのですが、この輪廻転生から脱することが仏教の最終目標なのです。
生まれかわれるというのは、一見すると良いことのように思えます。
しかし、「この世の基本は苦しみである」とする仏教では、生まれかわらない方が幸せなのです。
そのため、輪廻転生しないために、あらゆる執着を捨てなければならないと説くのです。
その執着を捨てた状態が「悟り」ですね。
これこそが究極の平穏な状態として、仏教徒が目標としているものなのです。
ヒンドゥー教も、輪廻からの解脱を目指している点は、仏教と同じ。
ただ、多神教のため、その方法は信仰する神によって違っています。
ヴィシュヌを信仰する一派は神への絶対帰依によって、シヴァを信仰する者は苦行によって解脱を目指すといった具合です。
もっとも、現在のヒンドゥー教では、輪廻からの解脱よりも、現世利益に重きを置くという側面が強いのも確か…
これは、ほかの宗教とヒンドゥー教の大きな違いでもあるのです。
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