仕事が始まる月曜日の朝って本当に憂鬱ですよね。
出社して席についても頭が働かず、気持ちも追いつかずで、全く手が動かない。
オンオフと上手く気持ちを切り替えて、すぐにエンジンがかかればいいのですが、なかなかそうもいきません。
そんなあなたへ、出勤したら無理せずスムーズに仕事に取りかかれる方法をご紹介します。
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プライベートから仕事への切り替えが上手くできない人へ
車両いっぱいに大勢のユウウツを詰め込んで走る朝の通勤電車。
電車を降りて会社へ小走りに駆け出しながら、体がズッシリ重いのを感じています。
こうした朝の日常は、誰でも経験しているでしょうう。
「仕事がイヤでたまらない」という人なら当然だろうが、仕事に情熱や喜びを感じている人でも、やはり朝は気分が晴れないものです。
自宅でのリラックスした気持ちを切り替えてビジネスへの緊張感や気迫を高めるのには、それなりの労力を必要とするからです。
昨晩の残業の疲れが残っていて、仕事のスタートがなかなか切れない大手証券会社勤務のAさん。
とりあえずイスに座っても仕事にとりかかるのがおっくうで、お茶をいれて飲んでみたり、新聞を眺めてみたり……。
「さてやるか」と思い立っても重要な仕事は気が重たく、なかなか手がつけられない状態。
ところが、Aさんがそんな調子で時間をつぶしている間に、先輩のBさんは片っ端から電話連絡を済ませてしまい、「それじゃ行ってきまーす」と打ち合わせ
に出かけてしまいました。
出勤直後のあなた自身を思い浮かべると、あなたはAさんとBさんのどちらにあてはまるでしょうか。
どんな分野においても、休息している「静」の状態から、いきなりフル稼働する「動」の状態に入るのはむずかしい。
どんな一流アスリートであっても、今まで座ってのんびりしていた状態から突然立ち上がって全力疾走はできません。
頭脳労働であるビジネスシーンでも同じことがいえます。
朝、それまではボーッとしていたのに、机に向かった瞬間から頭が仕事用に切り替わり、バリバリと業務をこなせる人というのはまずいません。
そう見える人がいたとしても、それは席につくまでに、十分なウォーミングアップを済ませてあるからなのです。
機械である車のエンジンですら、運転前には軽いアイドリングが必要なように、人間の仕事にもウォーミングアップは欠かすことができないのです。
仕事をするうえでのウォーミングアップとは、頭の中で行うイメージトレーニングのことです。
つまり、朝からすぐに仕事用の頭に切り替えができる人とは、単に切り替えが早い人というわけではなく、それまでに十分なイメージトレーニングを積んでいる人なのです。
だから、机に向かった瞬間からそのイメージを行動に移すことができます。
たとえば、通勤電車の中や駅から会社に向かうまでの道すがら、ただ漫然と景色を眺めてボケーッと過ごすのではなく、頭をいろいろと動かして、仕事用の頭を作りあげているのです。
あるIT企業を創業した若手経営者がテレビのインタビューで、「仕事に向かう電車の中では、新書か文庫の半分を読了することを目標に、集中して本を読ん
でいます。そして下車する駅の3、4駅前くらいから、今日やらなければならない仕事の手順を考え始めます。そのときは、武士が鎧をつけ戦いに備えて気持ちを奮い立たせている感じというんですかね、オフィスが近づくにつれてそんな気持ちの高ぶりも感じます」と答えていました。
この域に達することができれば、オフィスにつくなり全力疾走は可能でしょう。
できない人から、できる人へ変身!
頭をほぐして、すぐに仕事にとりかかれるようにするには、まず「しっかりと頭を使う」ことから始めましょう。
前述の若手経営者のように読書好きだったら、本を読むことで頭はフル稼働するし、自分の好きな本なら気分ものっているはずです。
こういった状態のときは頭の切り替えはスピーディーにできます。
「電車の中で雑誌や新聞を読むのに、そんなに早く切り替わらないな」という人は、多くの記事をザーッと読み飛ばすのではなく、一つの記事を突き詰めて読んでみましょう。
しかも、その内容が自分の仕事に少しでも関連しているともっと効果的です。
何かの事件についての記事ならば、それがなぜ起こったのかという背景や、自分の仕事に対する影響などを考えてみましょう。
それこそが、実際の仕事に入る前のウォーミングアップ。
頭を回転させることで眠っていた思考力や判断力を呼び覚まし、集中力を高めて本番の仕事に向かうというわけです。さらに、机に向かったはいいけれど、まだ今いちやる気がわいてこないというときは、ささいなことでも突き詰めて考えてみましょう。
たとえば、メールをチェックするとき、文書の内容で送信者のそのときの心境や状況を想像してみます。
定型的なメールの文面を見直してもっと注目させる文章にならないか考えます。
机の引き出しをもっと使いやすくするにはどう整理したらいいか考えます。
ささいなことだが、頭のウォーミングアップには最適です。頭を使う準備ができたら、次に現実の仕事の組み立て方を考えてみましょう。
頭が働いている状態だったら、仕事用の頭へのシフトは容易にできるはずです。
ただし、この場合もディテールを無視してはいけません。
「まずC社に電話して、D社を訪問して・・・・」などという大まかな組み立て方ではダメです。
「C社の担当者にはまずこれを話す。するとあの人は性格的にこう返してくるだろうから・・・・」というふうに、細かな部分まで突き詰めて考えてみるのです。
こうすることで、頭の中は一気に仕事モードに切り替わります。
このように、仕事のことで頭を埋めていけば、ダラダラと頭の切り替えができないままに朝の時間が過ぎていくという事態は避けられるはずです。さて、冒頭に出てきたAさん。
残業疲れで仕事へのとりかかりが遅くなっているようだが、前日の仕事をどう終わらせたかをチェックしてみる必要があります。たいていの人は「仕事は切りのいいところで終わらせて帰社したい」と考えているはずです。
確かにそのほうが気分はスッキリするし、プライベートな時間を心おきなく楽しく過ごせます。
しかし、急ぎでしかもむずかしい仕事が翌日待ち受けていたらどうでしょうか。
急ぎの仕事やむずかしい仕事であればあるほど、人間はそのプレッシャーから解放されたくて、その仕事のことを楽観的に考えがちになります。
心の底では不安を感じているのに「すぐにやらなくてもいい。気分がのったときに始めても間に合うだろう」と考えてしまいます。
こういった不安と楽観が入り交じっている不安定な心の状態では集中できず、頭はなかなか働き始めません。このように翌日の仕事へのとりかかりに不安を感じたら、切りのいい一歩手前で仕事を終わらせてみましょう。
もちろん、翌日すぐに終わる量だけ残すことで、帰社後もスッキリした気分でいることが大切です。
そして翌日出社したら、しっかりと頭を使うために通常より時間をかけて、何よりも先にその仕事に取り組む。
つまり、残しておいた小さな仕事を呼び水にして、その日にやるべき仕事の手順を考えるのです。
残業明けでぼんやりと考えている状態よりも、はるかに冷静に考えられるはずです。
すぐ仕事の頭に切り替える方法
●頭のウォーミングアップのために雑誌や新聞を突き詰めて読んでみましょう。
●仕事の手順を通勤途中などにイメージトレーニングしてみましょう。
●残業時は切りのいい一歩手前で仕事を終わらせましょう。
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