仕事上で上司などに報告する際、伝え方が曖昧で、結局何が言いたいのかがわからないとなり、上司に怒られてしまう人いますよね。
もしかしたら、あなた自身が上手く伝えられず悩んでいるのかもしれません。
でも相手への説明や報告の仕方は、トレーニング次第で、必ずわかりやくスムーズに相手へ伝えることができるようになります。
自分の話したいことより、相手が何を望んでいるのか、相手の気持ちを考えることがとても大切になってきます。
それでは詳しく方法を見ていきましょう。
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相手に的確に伝える力のポイントはこれだ
上司「ところで、納期はどうなっているのかね」
部下「納期は・・・・・そうですねぇ、早いほどいいとはおっしゃっていましたが」
あなたが、打ち合わせから帰った部下から話を聞いていたところと想定して、こんな報告しかできない人に対してどう感じるでしょうか。
事がシビアなビジネスであればあるほど、その報告には正確さと速報性が望まれるものです。
具体的な事実が見えてこないあいまいな報告では話になりません。
これはクライアントへの報告の場合でもあてはまります。
企業が顧客に向かって発するメッセージは、極論すると「うちの商品を買ってください」というたったひと言に要約されます。
もっとも、それで「ハイそうですか」と他社から乗り換えてくれるわけもないので、「なぜ買わないといけないのか」を多種多様な材料や切り口を通じて相手を説得する、というのがコミュニケーションの本質となるわけです。
売り込む側としては、とにかく手を替え品を替えてありとあらゆる説得を試みたいところです。
しかしいうまでもなく、相手にはそのすべてに最後までつきあって聞かなくてはならない義務などありません。
たとえば顧客が望む価格帯の商品が見つからなかった営業マン。
そのハンデをカバーしようとするあまり、まず手もちの商品の優れたスペックをたっぷり説明してから価格を伝えよう….とするのはよくあるケースです。
しかし、そうしたコミュニケーションは売る側の都合を押しつけているだけであり、相手は内心「価格を知りたいだけなのに、どれだけ待たせれば気が済むのか」といらだちをつのらせています。
スペックの評価もまず費用対効果が大前提であり、価格を知らなければどんな説明も無意味なおしゃべりにしかならないからです。
となると商品自体の評価以前に、もうそんなおしゃべりで時間を浪費させる相手とは会いたくない、とたいていの人が思うでしょう。
この営業マンの例も冒頭のあいまいな報告も、実は相手が知りたい情報に何の配慮もしていないという点で同じケースにあてはまります。
こうした一方通行のコミュニケーションしかできないようでは、ビジネスでの成功は遠のく一方です。
まず上司への報告を例にとって話を進めてみましょう。
仕事上の報告とは、むやみやたらと結果だけを伝えればいいというわけでもありません。
たとえば、報告を待っていた上司は「できた」「できなかった」という結果だけではなく、そこにいたるまでの過程を具体的に知りたがっていたという場合もあります。
そうした相手の期待に応えるにはどうしたら良いのでしょうか。
それには「自分がその仕事の主人公」であるという意識をもつことがもっとも大切です。
単なるその他大勢の一人なら、伝書バトのようにいわれたことを右から左に伝えるだけでもかまいません。
しかし顧客と上司とのコミュニケーションを仲立ちするには、それ以上の役割を果たさなくてはいけないし、それが期待されているわけです。
主人公として進行の流れに注意を払えば、自分は何を確認しなければいけないのか、顧客は何を伝えようとしたのか、そして上司はどんな情報を求めてい
るのかといった問題について、無関心ではいられないはずです。
もちろん駆け出しの新人にとって、そうした仕事の要点を見出すのは決して簡単な作業ではありません。
こうだと思ったことが実は見当はずれで、また上司のお目玉を食らうかもしれません。
しかし、それは単に経験を積めば解決される問題です。
あなたを叱りつける上司も、実は同じ試行錯誤の道をたどってきたはずです。
しかしこのレベルはクリアしている人でも、話が不明瞭なために損をすることはたくさんあります。
その要因をひと言に要約すれば、たくさん相手に伝えたいという「欲」です。
実際に、相手は詳細な報告をじっくり聞きたいというケースも少なくはありません。
しかし、まず自分は「誰のためにいいたいのか」という部分で評価できないと、ただのおしゃべりになってしまいます。
たとえば右にあげた営業マンは、結局は自分のために言い訳を並べているにすぎません。
自分の失敗を報告する前にあれこれ釈明を並べてから・・・・というのもまったく同じです。
プライベートな友情や愛情で結ばれた友だちや恋人でもない限り、あなたの言い訳を最初に聞きたいという人はいません。
実はこれも「自分がその仕事の主人公」という意識にかかわってきます。
ここでもまた自分が仕事を動かしているキーパーソンだとイメージしてみましょう。
そこで自分にとって不都合な点や失点を覆い隠すことが、どれだけ有益でしょうか。
いずれ相手にわかることならとっとと伝えて話を次のステージに進めたほうが、互いの目的にとって有益な報告となるわけです。
回りくどい話をスッキリさせ、結論からまず伝えるためには、「結論からいうと」「要点からいうと」という枕詞を口グセにするというテクニックがあります。
上司でも顧客でも、自分の説明を待っている人が目の前にいるとしましょう。
普段のままならあれこれ細かなことを先にいっておきたい、あるいはただ右から左に話を伝えるだけ、といった場合でも、まず開口一番「結論から〜」「要点から〜」というセリフで話を始めるよう心がけるのです。
ただ、この言葉を最初にいうには、それなりの準備が必要です。
結論や要点がわからない人は、このセリフに続いて話すことを頭の中である程度のシナリオにす必要があります。
いずれにせよここでの目的は、「結論から〜」「要点から〜」で始まる話の展開を意識しないでも自然にできるようになることです。
補足説明をする場合は、結論をいった後で伝えれば良いのです。
相手がそれに聞く耳をもたない場合、もし結論をおあずけにして細かい話からしてしまっていたら、はるかに心証が悪かったことに気づくでしょう。
また、結論もさることながら経緯にも関心があるようなら、放っておいても向こうから聞いてきます。
実は「結論から〜」「要点から〜」という枕詞には、「それ以外にもいうことはあるのだがまずさておいて….」という意味が暗に含まれています。
つまり結論から切り出したからといって話が終わるわけでなく、むしろ、それが説明を始めるきっかけとなるわけです。
まず結論や要点を真っ先に述べて、その理由を後から説明します。
つまり、結論や要点は起承転結の「結」でなく「起」であるという発想の切り替えが、理想的な報告への近道なのです。
的確な報告ができるようになるための方法
●「自分がその仕事の主人公」という意識をつねにもちましょう。
●「結論からいうと」「要点からいうと」の枕詞で簡潔に話しましょう。
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