あなたは今までに自閉症と呼ばれる人と関わったことがありますか?
自閉症には様々なタイプが存在しますが、コミュニケーション以外は問題ないなど、一見、障害とわかりにくい場合もあります。
そのことにより、障害を持っているのではなく、ただ何かこの子おかしい、と捉えられ、問題が生じる場合があります。
そこで今回は、自閉症にはどのようなタイプがあり、どのような症状なのかを一部紹介しますので、ぜひみなさんにも知っていただきたいと思います。
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自閉症の様々な種類と症状、自閉症をとりまく誤解とは?
自閉症というと、以前は精神病や神経症の一種のように考えられていました。
けれど現在では後天的な精神病ではなく、先天的な脳の機能障害の問題だとわかってきました。
ひとくくりに自閉症と言っても下記の表のようにさまざまなタイプがありますが、一定の特徴として、
1、コミュニケーション能力の障害
2、社会性の面で極端に配慮できない
3、一つの物事に強いこだわりがある
の3点が挙げられます。
こうした特徴を知的障害とともに持っている場合と、そうでない場合があるのですが、最近は後者がクローズアップされています。
たとえばアスペルガー症候群や学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などがそうです。
こうした人は従来自閉症とされてきたタイプとは異なり、知的水準が高く学業成績などは優秀なため、上記3つのような自閉症の特徴があっても、サポートが必要だとはとらえられていませんでした。
そのため、子どものころから学校などでコミュニケーションがうまくとれなくても、「変わった性格」「変な子」ですまされ、疎外感に苦しむ場合がしばしば見られました。
また、これらの障害は大人になると自然と消えていくものもありますが、そのまま残っていることも少なくありません。
子どものころに自閉症と診断されず、潜在的にこれらの発達障害を抱えて、社会にうまく適応できず、苦しんでいる人もいます。
けれど、自閉症は周囲の理解と支援によって、社会のなかで高い能力を発揮していくこともできます。
社会全体でのサポートが求められています。
自閉症(広汎性発生障害)の一部
アスペルガー症候群(高機能広汎性発達障害)
幼児期に自閉症と同じ兆候が現れるが、成長に伴い目立たなくなることも多い。
また知的障害はなく、むしろ水準以上のこともあり、自閉症と発覚しないまま成人になることもある。
ただし、社会性の障害は大きいため、理解者の援助がなく成人になると、社会的孤立を深めやすい。
LD (学習障害)
知的障害はなく、むしろ標準以上のこともあるのに、一定の分野の学習や作業が著しく困難。
たとえば計算力は優れているのに、漢字がほとんど書けなかったり、運動はなんでも得意なのに、ダンスが踊れないなど。
また集中力に欠け、落ち着きがない場合もある。
障害が消えないまま成人になると注意が散漫で仕事などに集中できない、片づけられず、部屋が極端に散らかっているなどの問題がある。
ADHD (注意欠陥多動性障害)
つねに落ち着きなく動き回り、一つのことに集中できないのが特徴。
幼児期に兆候が現れ、小学校でじっと席に座っていられないなどの問題から明らかになることが多い。
学習や訓練次第で、成人になるにつれて落ち着くようになる。
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