ペットといっしょに泊まれるホテルやペットのための設備が行き届いたマンションも増えて、ペットは単なるブームではなく、家族の一員になりつつあります。
こうした現象の背景には、晩婚化がからんでいます。
結婚しても子どもをもたないカップルが多くなり、子育ての本能的な欲求を代償的に満たそうとする心理が働いているといえます。
アメリカの心理学者の研究によれば、ペットを飼っている人とそうでない人では、前者の方が健康で、特に犬を飼っている人に、その傾向が見られるといいます。
飼い主に忠実な犬は、飼い主に自信と優越感をもたらしてくれるだけでなく、時にはフラストレーションのはけ口となり、心を癒してくれるからだというのです。
愛情を注いだ分だけ愛情でこたえてくれる対象がいることは、人間の心の大きな支えになっているのです。
幼稚園や小学校では小動物を飼うことが多いが、それによって子どもたちが生き物や自然とのふれあい方を学ぶだけでなく、小動物が子どもたちの心を癒す効果も期待されています。
こうした癒しの効果を治療にも取りいれようとするのが、アニマルセラピーです。
犬や猫とのふれあいで楽しい時間を過ごすのはもちろん、動物の世話をすることが、心身のリハビリにつながるといいます。
認知症のお年寄りの治療にも、ペットが注目されています。
19世紀にメキシコで、チワワをかわいがることで、自己免疫力や治癒力が増し、喘息の治療に効果があったとされました。
医学的根拠は不明だが、確かに結果が出ているのです。
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