古い人の中には「陰徳(いんとく)を積みなさい」という人がいます。
陰徳とは、人には気づかれないようなところで良い行いをすることです。
昔から人前で良い行いをする陽徳よりも、ずっと徳の高いことだと言われてきました。
褒められたり、人から認められたりなどといった見返りを求めていないわけですから、それはもう素晴らしいことに違いありません。
だからといって、陽徳がダメかというと、全くそんなことはありません。
むしろ陽徳も、それはそれで同じくらい大切だと思うのです。
東日本大震災の時、有名人が高額の寄付を行ったことがきっかけで、その後も続々と高額寄付が集まりました。
ニュースにも取り上げられたくらいの陽徳ですが、多くの人が知ったことによって、「自分も寄付しよう」というように影響が広がりました。
「人気が上がるかもしれない」という下心のある人もいたと思いますが、下心があったとしても、それはそれでいいのです。
最初は下心があったとしても、徳のある行いを続けているうちに、だんだん消えていってしまうのです。
ある人が募金をした月としなかった月の心境の変化と、実際の売り上げを比較してみたところ、募金した月は売り上げが良かったといいます。
ですので最初は「これで売り上げが伸びるぞ!」と下心満開で募金するのですが、どういうわけか、そのうちに募金することそのものが楽しくなってきてしまうのです。
行動し続けることによって、いつしか下心まで浄化されてしまったのでしょう。
こうなると、陽徳から陰徳に変わり、本物の徳になります。
何もしないよりは, いいことは何でもやってみることが開運に繋がることでしょう。
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