ご存知でしょうか?…
スペインには次のようなことわざがあります。
「あなたに誰かの噂話をする人は、陰であなたの噂話もしている」…
というものです。
私たちは、自分の好きな人がある人にひどいことをしても、自分にはそんなことはしないだろうと思いがちです。
「そんなことは絶対にあるはずがない」などと思いこんで、安心しようとさえします。
しかし、これは大変奢(おご)った見方です。
たとえば、「彼が、昔つきあっていた女性にひどいことをしたのは知っている。でも、自分に対してはそんなことをするはずはないわ。なぜって彼はわたしを愛しているのだから…」と、すっかり信じてしまうのです。
けれども、それは間違っています。
そう信じるのは、それだけ自分がだまされやすいということに他なりません。
自分とその人との関係だけは、その人とほかの人との関係とはちがう…
そして自分がその人を愛せば、その人が「癒される」と誤解しているのです。
でも、気をつけてください。
自分のだまされやすさに注意して欲しいのです。
人は自分自身に面と向かってとりくみ、根本から人格を変え、ストレスの中で生き抜くための手段を学ばないかぎり、同じことをくり返してしまうものです。
その人が同じことをくり返すのを誰もコントロールすることはできません。
私たちにできることは、その人が同じことをくり返したときに、それほど驚かないようにするだけです。
人を判断するとき、その人が「言っていること」ではなく、「実際にやっていることで判断できるようになれば、あなたの悩みも半減するでしょう。
善意で接してくれている人でさえも、本人にとって何が真実なのかがわかっていないことも良くあります。
人は自分がやるといったことをやろうとしても、なかなかできないことが多いものです。
その人は、自分の能力を超えたことを考えたり、望んだりしているのかもしれません。
あるいは、自分が理想としている人間になろうとしても、なかなかなれそうにない生活を送っているのかもしれません。
そこで、まわりの人たちを判断する情報は、すべて自分に備わっていることを認識してみてください。
もしも他人が抱いている幻想を信じてしまうと、自分の見方や情報に触れられなくなる恐れがあります。
愛している人に対しても、自分が持っている情報を利用し、彼らのありのままの姿を受け入れれば(例えそれが気に入らなくても…)悲しむことはそれほどなくなるはずです。
「言っていること」ではなくて、「実際にやっていること」で相手を判断しましょう。
まずその人の行動を信じることです。
豊かな人間関係を築きたいのなら、相手と自分との関係を特別視しないことです。
そうではなくて、その人が「実際にやっていること」を見て、ありのままの姿を知ることなのです。
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