キリスト教には、大別すると3つの宗派があります。
それは「カトリック」、「プロテスタント」、そして「東方正教会」の3つです。
日本でなじみのあるのは「カトリック」と「プロテスタント」だと思いますが、東方正教会は、別名ロシア正教会や日本正教会などとして知られています。
ここでは宗派ができた経緯と、それぞれの特徴について見ていきましょう。
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キリスト教の三大宗派の違いとは?
日本ではまだ元号すらなかった西暦395年、ローマ帝国が東ローマ帝国と西ローマ帝国に分割され、その国教だったキリスト教も東西に分かれ、たがいの交流が希薄になっていました。
それから数百年もたつと、教義の解釈から礼拝方法にいたるまで、さまざまな点で相違が現われてきます。
ついには、1054年に「相互破門」で分裂が決定的となりました。
東ローマ帝国の教会から派生したのは「東方教会」だが、現在は正教会といい、ギリシア正教やロシア正教など、各国それぞれの教会として存続しています。
全体を統括する首長や組織は存在せず、各教会で独自の活動を行なっているのが大きな特徴です。
対して、西ローマ帝国を中心に成長したのが「西方教会」…
正式にはローマ・カトリック教会です。
こちらは発展の過程で、ローマ教皇をトップとする巨大なピラミッド形の教会組織をつくりあげました。
ところが16世紀になると、宗教改革によって「プロテスタント(抗議する者)」の諸教会が誕生するになります。
神のもとではみな平等という立場から、カトリック特有の教会組織を否定し、聖書の教えだけを信仰の拠り所としたのです。
儀式や伝統を重んじるカトリックと、それを批判するプロテスタントとの溝は深く、現代においても考え方が大きく異なっています。
たとえば、イエスの母マリアの一般的な称号である「聖母」は、カトリック独自の呼び名です。
マリアは救済者の母として尊敬され、崇拝されています。
しかし、プロテスタントでは、まったく特別視しない 自分たちと同じ一般人として扱うのです。
また、カトリックでは、マリアを一生処女だったとするのに対し、プロテスタンでは、ヨセフとの間にイエス以外の子を何人かもうけたとしている点も両者の相違になります。
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