「なくて七癖」という言葉があります。
しかし実は「言葉遣い」にも癖があるのです。
たとえば「要するに」という言葉…
人の話を受けて「おまえの言いたいことは、要するにこういうことだろう」などと言う人は、一般的に「仕切り屋」タイプで、その場をまとめようとします。
まとめ役を買って出るくらいならいいのですが、仕切ろうという意識があまりに強いと自己中心的になり、自分の思い通りに事を運ぼうとします。
口癖は無意識に口をついて出るだけに、潜在的な心理や性格を反映しやすいもの…
気になる口癖の例をいくつかあげてみましょう。
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口癖からわかる潜在的な心理や性格
■「というか」
「というか」は本来は否定の言葉です。
話し始める前に「あなたとは違う意見を言いますよ」と宣言することになります。
これが口癖の人は、自分の意見をはっきり主張しないと気がすみません。
明確に意見が違うこともありますが、主旨は同じなのにわずかな表現の違いなどにこだわって主張するケースも少なからずあるのです。
このタイプは、自分の言いたいことを明らかにするのでわかりやすい面もありますが、本題には影響のない瑣末なことでも自分の主張を通そうとするので、うまく扱わないと面倒なことになります。
ちなみに、若者がよく使う「ていうか」は、本題に入る前の飾り言葉で、「というか」とはまったく別物…
特別な意味はありません。
■「そうですね」
「そうですね」は一般的には肯定の言葉で、相手の意見を認めるときに使います。
しかし、おもしろいことに「そうですね」のあとに続く内容は、相手の意見とまったく違うことが多いのです。
このタイプは、協調性を重んじ、穏やかな雰囲気でリーダシップを発揮できる人と考えられます。
つまりこの場合の「そうですね」は「あなたの意見はわかりました。それについて私はこう思います」という意味なのです。
意見は違うけれど相手の気持ちを逆なでしないように、との配慮があります。
攻撃性の強い「というか」が口癖の人が煙たがられるのに対し、「そうですね」と話し始める人は、議論を上手に仕切れる人です。
■「なるほど」
「なるほど」は、そのままの意味なら、相手が言ったことに感心したり、同意したりしたときの言葉です。
ですが、よく考えてみてください…
本当に相手の話に感動したり、ま もっともだと思ったときには「なるほど」ではなく、「その通りだと思います」とか「私も同じ意見です」といった言葉を返すはずです。
「なるほど」が口癖の人をよく観察すると、話の聞き方が軽く、相手の話が終わると内容を吟味する間もなく自分の話をしょうとします。
つまり、この「なるほど」は、話の合いの手と理解した方がいいということ。
「なるほど」の本音は、「あなたの話はわかりました。そろそろ私に意見を言わせてください」だったりするのです。
口癖がある人は意外に多いものです。
あなたの周りの人の口癖も気にして聞いてみると、その人の性格が手に取るようにわかるかもしれません。
それと同時に、自分自身の口癖というのは無意識に発言しているので、相手に指摘されて初めてわかった、という人が多いのです。
周りの人に自分自身の口癖がないかを聞いてみるのも面白いかもしれません。
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