「演技性人格障害」または「演技性パーソナリティ障害」という言葉をご存知でしょうか?
演劇的あるいは性的誘惑による行動によって、自己に過剰に注目を集めようとして、対人関係が不安定になるといった障害のことです。
今回はそんな「演技性人格障害」に関して、「演技性人格障害」の人が有名人の名前を出す理由についてお話したいと思います。
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「演技性人格障害」の人が有名人の名前を出す理由とは?
週刊誌などでときおり、何人もの女性を手玉にとった結婚詐欺師の話が報道されたりします。
あるいは、「〇〇の隠し金」といった話をもちかけ、資産家から大金をだまし取る詐欺師の話もあるでしょう。
こういった詐欺事件では、犯人が自分の出自をいかにも名家の出であるかのように偽っているケースが少なくありません。
自分は「旧宮家の出」であるとか、アメリカの大富豪とコネがあるといった具合なのですが、中には自分でつくった偽りの経歴を本気で信じている人もいるのです。
逮捕後も「自分は本当に名家の出である」と言い張り、世間が信じないことに不満を抱く…
はたからみると滑稽このうえないのですが、こういう人は「演技性人格障害(えんぎせいじんかくしょうがい)」の疑いが強いと言われています。
演技性人格障害の人は、いつも自分がその場の中心にいないと気がすまない…
その場でほめられたり、うらやましがられたりすることを常に求める…
そのためには、嘘や演技もいとわない…
ちょっとしたことにも、大げさに喜んだり、怒ってみせたりする…
こんな特徴があるのです。
演技性人格障害の人が良くつく嘘に、「有名人に知り合いがいる」というものがあります。
これは手っ取り早く、注目を浴びられるからです。
たった一度、見ただけの有名人でも、さも長年のつきあいがあるかのようにしゃべり、人の目をひきつけようとするのです。
経歴を偽る詐欺犯には、有名人の名を出しているうちに、いつしか本当に自分がその有名人と親しいように思い込んでしまうケースも少なくありません。
演技性人格障害の人は、以前は「ヒステリー性格」と呼ばれていました。
ヒステリー性格は、神経症の一種である「ヒステリー」とは違います。
ヒステリーは、強い葛藤(かっとう)やストレスを受けたとき、手足が麻痺したり意識が混濁(こんだく)するという体にあらわれる症状のことですが、ヒステリー性格では、大げさな行動など、症状が行動にあらわれるのです。
また、女性の場合、注目を集めるためなら、性的な挑発に出ることもいとわないことが多いとされています…
例えば、娼婦まがいの服装や化粧をしたり、場違いなセクシーポーズをとりたがる人は、演技性人格障害の傾向があるといえるかもしれません。
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