ライフスタイル

富士山の「山開き」と富士塚について

霊山などで、その年初めて登山・入山を許すこと・・・
また開山のことを「山開き」といいます。

たとえば日本が誇る富士山の「山開き」は富士山静岡県側で2017年は7月10日~9月10日だそうです。
今回はそんな富士山の「山開き」と富士塚についてお話したいと思います。




Sponsored Links
 

富士山の「山開き」と富士塚について


古来より、山は”神霊の宿るところ“として神聖視され、私たち日本人の信仰の対象でした。
死者の魂は山に還ると考えられ、また修験道の修行の場でもありました。

かつて、そんな「霊山」には、一定期間に限って入山を認めていました。
その入山を認めた最初の日を「山開き」と呼び、登山者の無事と安全を祈る儀式が執り行なわれます。

日本一の霊山、富士山では、かつては六月一日に山開きが行なわれていましたが、現在では七月の上旬です。
富士山のふもとにある富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)の祭神は天の神である木花之佐久夜売命(このはなのさくやひめのみこと)です。

木花之佐久夜昆売命は、大変美しいとされる女神で、天照大神の孫である瓊々杵尊(ににぎのみこと)の皇后です。
木花之佐久夜昆売命は懐妊した際、瓊々杵尊に貞節(ていせつ)を疑われたことから、その証を立てるため、産屋のまわりに火を放ったうえで、無事三人の皇子を出産したといわれています。
このことから、火の災いを除くとともに、家庭円満や安産の神様としてお祀りされています。

また富士山は古くから庶民にとっても、ありがたい信仰の対象でしたし、その美しく荘厳な姿もあいまって、大変な人気がありました。
葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)」は、あまりにも有名ですね。

そんな富士信仰のよりどころとなっていたのが、富士山を模してつくられた人工の山や塚である「富士塚」です。
富士信仰がさかんだった江戸時代、多くの庶民にとって、実際の富士山に参拝するのは、金銭的に非常に困難なことでした。
また、長旅に耐える体力も必要です。

そのため、地域の人々で登山資金を積み立てて、代表者がその資金を携(たずさ)え、みんなの祈願を託されて富士山に登るという「富士講(ふじこう)」が広まったのです。
つまり江戸庶民にとって、富士登拝はまさに生涯の夢だったのです。

また、当時の富士山は女人禁制でもありました。
そんなことから、誰にでも女性にも、身近に富士山を参拝できるようにと、各地に富士塚がつくられたのです。

当然、富士塚は本物の富士山よりもずっと小さく、ものによってはわずか数分で登ることができるのですが、本物の富士山に登ったのと同じご利益が得られるとされています。

実は都内だけでも、かなりの数の富士塚があります。
東京都内最古とされているのは、千駄ヶ谷の鳩森八幡神社(はとのもりはちまんじんじゃ)の富士塚「千駄ヶ谷富士」です。
この富士塚は、富士山の溶岩を運んできてつくられたものです。

毎年六月三日に開山式が執り行なわれます。
ここでは「千駄ヶ谷富士登山記念」のご朱印をいただくこともできます。

都内最大のものは、京浜急行線・新馬場(しんばば)駅近くの品川神社の「品川富士」です。
六合目からはかなり傾斜があり、登るのがなかなかきついです。

東京台東区の小野照崎(おのてるさき)神社の「下谷坂本(したやさかもと)富士」は毎年、富士山の山開きに合わせて六月三十日と七月一日と二日間だけ一般開放されます。
この期間のみいただけるお山開きのご朱印や茅(ち)の輪(わ)守りもあるのだそうです。

江戸七富士巡りという富士塚巡りもあり、「品川富士」、「千駄ヶ谷富士」、「下谷坂本富士」、「江古田富士(練馬区・茅原浅間神社)」、「十条富士(北区・十条富士神社)」、「音羽富士(文京区・護国寺)」、「高松富士(豊島区・・富士浅間神社)」がその七つです。
七福神巡りのように、七つ巡ると大変なご利益がありそうですね。



関連記事

  1. キリストの墓は「インド」にある?!
  2. 男性がよく喋る…その心理にはこんな意味があった!?
  3. 日々をベストコンディションで臨むためには?
  4. ヒンドゥー教のドーティーとサリー
  5. 妊活女子にやって欲しい3つのスピリチュアル習慣
  6. 天橋立神社のパワースポットとご利益
  7. カラーセラピーと日本人
  8. ほうきを踏んではいけない…と言われるワケとは?

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ

パワースポット「榛名神社」の属性と効果

群馬県高崎市にある「榛名神社(はるなじんじゃ)」をご存知でしょうか。赤城山・妙義山と共に上毛三山…

仏教の開祖は誰?仏教の誕生と背景について

仏教(ぶっきょう)…キリスト教やイスラム教と並んで、世界的にも信仰されている宗教の一つです。…

火の用心の拍子木…由来や意味とは?

最近はあまり聞かなくなりましたが、「火の用心、マッチ一本、火事のもと」…昔はよく、この掛け声を聞…

人が人を「いじめる」心理とは何なのか?

いじめ問題は、子どもの世界だけにあるわけではありません。大人の世界にも、広く蔓延(まんえん)して…

パワーストーン「カヤナイト」の効果や浄化方法

「カヤナイト」はギリシャ語のカヤノス(青色)が語源とされ、この石は、洞察力と直感力を高めて、精神を変…

月別アーカイブ

2018年2月
« 1月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728  
Sponsored Links

おすすめ記事

  1. 自分に似合う服がわからないと思っているあなたへ
  2. 実は整形したいと思ってない?心理テストでわかるあなたの美容整形願望
  3. 夢占い「花瓶に活けられた花」や「花をもらう」夢を見たら?
  4. 「A型×魚(うお)座」男性の取り扱い説明書
  5. 禅語の「莫妄想(まくもうぞう)」とは?過去や未来を思い悩まずに生きる
Sponsored Links
PAGE TOP